２０１８年ワールドカップロシア大会「開幕戦から読み解くと」

　　　　　　　　　　　　　　　　　

一年の計は元旦にありではないが、開幕戦はそういうものだと考えている。

展望にロシアが３－０で快勝スタートするなら本命が順当に、と書いてるが、５－０となるとすこし違ってくる。もちろん、本命サイドに流れが決まったといえるが、今後、こういった大勝、大敗が生まれる可能性は否定できない。
おまけにサウジアラビアはアジア勢の先陣であり、アジアの成績はすべて運命共同体で傾くアノマリーに沿うなら、今後、イラン、オーストラリア、韓国、日本のアジア勢の試合に与える影響は少なくない。日本含むアジアにとっては懸念材料だ。

とくに、オーストラリア、日本は緒戦で強豪と対戦するため、大味なスコアが生まれる可能性はゼロではなくなった。
逆に、今夜、イランがモロッコに勝つと、アジア勢の風向きは変わるのでなく、大敗、勝利、大敗、勝利、大敗の順繰りになる。順に見れば、オーストラリアと日本が大敗の番にめぐる。そういう意味では、今夜のイラン対モロッコは、他人事のように見ない方がいいだろう。堅守同士の戦いであるが、ふつうにイランが１－０で守り勝つか最低でも引き分けとイメージしてる。今のアジアで一番強い（というか簡単に負けない）イランが堅守のモロッコに負けるようだと、いよいよアジア勢に赤信号が灯ることになる。その手前に行われるウルグアイ対エジプトでも３－０、４－０の大勝スコアになると、いよいよ冒頭の懸念が現実味を帯びてくる。

過去記事にも触れてるが、つくづく日本がＡ組に入って、開幕戦を闘わなくてよかったと思う。平時の試合なら、あの程度のロシアには勝てるであろう。ただ、さすがに開幕戦は独特の雰囲気で、世界のメディアの注目度も高い。完全アウェイの中で、いつものプレーができるとは思えない。また、ロシアの先制ゴールが早いと、彼らは重圧から解き放たれる。昨日は、その典型で、気分よく試合をしたロシアがＧＬ突破の◎印通りの流れになった。もし、スペインのＧＬ敗退があれば、ロシアのベスト８が見えてくる。

ただ、ロシアも４点目の個人技以外は、勢いと力ずくで取ったゴールであり、あれが他の試合でできるのかはわからない。実際、開幕戦のロシアは高く良い位置でボールを奪えているにもかかわらず、その直後のミスやボールロストから、もったいないシーンが目立った。全体的に若い選手が多く、雑な印象で、まだ、チームになっていない。もちろん、彼らが（ＦＩＦＡランクの低い順位のせいで）過小評価されすぎているのは事実であるが、上を目指すとなると、もっと意思疎通を深めないと厳しいだろう。すくなくとも、ロシアは、実力でなく、２００６年のドイツのようにノリノリの勢い任せで勝ち進む展開が望ましい。別にロシアを応援してるわけでなく、やはり、開催国が早々に大会から姿を消すと大会熱は下がる。開催国は開幕戦で負けないＷ杯ジンクス破りは、次回のカタールに期待したい。

蛇足であるが、２０２６年のワールドカップがアメリカ・メキシコ・カナダに決まった。これまで利権主義ＦＩＦＡの思惑だけで治安やインフラのよろしくない開催国が相次ぎ、辟易としていた。ＥＵＲＯの現地観戦は途切れていないものの、ワールドカップの現地観戦は、２００６年ドイツ大会以降、めっきり遠ざかっていた．これは確実に現地観戦へ行こうかと思う。１９９４年アゲインになって新味に欠けるが、行ってみようかと漫然とイメージしている。


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