AFCチャンピオンズリーグ・準々決勝 組み合わせ決定

  
 ベスト8のうち、浦和、アル・カドシャ、アル・カラマの3チームだけが、過去にベスト8に残った経験がある。日本のクラブが、中東組で一番やりたくないのが、準優勝経験のあるアル・カラマ。そして、一番やりたいのが時差のないアデレード・ユナイテッド。そして、今季のAFCチャンピオンズリーグの決勝トーナメントの組み合わせはこうなった。

大阪 対 アルカラマ
浦和 対 アルカドシャ

サイパ 対 クルフチ
鹿島 対 アデレード・ユナイテッド


抽選結果を見ると、浦和、大阪のいる左の山に強豪が偏った。一番運が悪いのは大阪かもしれない。そして、浦和も良くない。運がよかったのは、鹿島。しかも、緒戦をホームでできる鹿島は、本当に運がいい。PK戦にならなければ、おそらく、決勝まで来れるのではないだろうか。基本的に、ACLは守りの勝負。いかに、失点しないかが鍵になる。アウェイゴールの状況次第では、勝つ必要はない。勝たなくても勝ちあがれるシステムをうまく利用できるかがポイントになる。浦和は去年の経験を活かしたい。


 ■大阪 対 アルカラマ
決勝トーナメント屈指の好カード。大阪としては、後ホームより、先ホームの方がよかったかもしれない。どれだけのサポーターがシリアに行けるかも鍵になるであろう。とりあえず、アウェイでアウェイゴールを奪ってくることである。1stレグは、2‐2を予想しておく。


 ■浦和 対 アル・カドシャ
予測不能。その時の浦和の調子にもよるが、今大会初登場の浦和としては、リズムと流れを生むためにも、緒戦は、先ホームのほうがよかったかもしれない。まずは、勝敗は度外視で、アウェイでアウェイゴールを奪ってくることである。ここを勝っても、次は、大阪対アルカラマの勝者で、いずれにしろ強豪である。


 ■サイパ 対 クルフチ
前年度準優勝のセパハン、2度優勝のサウジアラビアのアル・イッティハド、そして、シリアのアル・イッティハドといった強豪ひしめくグループAを勝ち上がってきたクルフチは、かなり不気味だ。アリ・ダエイ監督に率いられるサイパも、彼が代表チームに専念するという理由で監督を辞任したため、ここは、クルフチが勝ち抜けるか。


 ■鹿島 対 アデレード・ユナイテッド
ここは鹿島で磐石。アデレード・ユナイテッドは、2月に大阪に屈したシドニーFCと同程度とわたしは見ている。緒戦ホームを勝ち、次のアウェイで引き分けのシナリオを予想しておく。鹿島サポーターもオーストラリアへの良い旅行になるだろう。次のラウンドも、サイパならok。クルフチだと、すこし苦戦か。いずれにしても、日本の3クラブの中では、一番、くじ運が良い。



例年と比べると、(去年に引き続き)日本のクラブが突出しているように思える。(去年の川崎にしても、準優勝のセパハンにPK負けなのである)。ここで日本のクラブがベスト4になった場合、ACLはたいしたことはないと勘違いはしたくないところだ。今季、韓国は選出クラブを間違え、中国は北京五輪に集中しすぎ。中東もこぞって強豪クラブが破れ、伏兵が勝ちあがってきた。つまり、今年は、日本のクラブ以外でみると、かなり低調な大会になるかもしれない。後にも先にも、日本元年の大会になるであろう。

しかし、日本のクラブがベスト4にすべて勝ちあがると、ひとつ問題が。CWCのアジア出場枠がかなりややこしくなる。CWC開催国である日本のクラブが優勝すると、普通なら、去年のセパハンのように、ACL準優勝クラブが出場するが、大阪・浦和 対 鹿島の決勝になったら・・・、サイパ 対 クルフチの準々決勝の勝者が出ることになるだろう。これはこれでおかしいだろう。やはり、保険のような開催国枠はなくしたほうがいいのでは。


CWCは、マンチェスター・ユナイテッドは置いておいて、ワシントンのいるフルミネンセが来るか注目。