おそらくワールドカップ南アフリカへ行く人は少なくなるだろう。

ドイツ大会終了後、わたしの周りでも「南アフリカ大会は行かない」という人が多い。
聞けば、世界最悪の治安が行かない理由らしい。他にも飛行機の便は格段に減るし、日本からの直行便は無く、ホテルの数も多くは無いなどあるが、やはり、南アフリカといえば治安は気になるところだ。

個人がきちんと心構えをしていれば防げる治安
個人がきちんと心構えをしても防げない治安

ドイツは前者だったが、南アフリカは後者になる。
もちろん、治安が悪いのは都市の中心部であり、犯行を犯す人は職を持ってない者。旅行した人の話では、きちんとエリアや時間帯を選んで行動をとれば、そこそこ危険を回避できるようで、南アフリカ側も大会期間中に限り、国内の警察、私兵、軍隊を総動員し、先進他国から警官を借り出してでも治安防備にコストと時間と労力はかけるであろう。1995年ラヴビーワールドカップの開催実績もあり、蓋を開けてみたら、なんてことなかったということもありうるかもしれない。

とはいえ、普段はハワイ旅行感覚で行くような国ではないのは確かである。もちろん、治安のほかにも宿泊するホテルの数、移動の交通の利便性の問題などいくつもある。現在、国際空港を拡張しているようだが、観戦の移動手段の要である新幹線(などの高速鉄道)が無いのは不安である。

よって、すくなくとも個人手配旅行には不向きな国であり、これまで先進国で行われてきた大会とは観戦のやり方は変わってくるであろう。連日のはしご観戦はきびしくなるだろうし、弾丸ツアーを利用するのもよいが、本当に本物の弾丸が飛び交う国なので、あまり安いツアーもどうかとは思う。現地ツアコンのいるツアーを利用したり、タクシーをまめに利用したり、割高なホテルに泊まるのもいたしかたないのかもしれない。国内の物価は安いので、とにかく移動・宿泊に金がかかりそうだ。ようするにセキュリティ費用と認識したほうがいいだろう。

日本がワールドカップ出場を決めるや、気持ちが盛り上がって「やっぱり、行く」なんて人も出てくるのではないだろうか。はたまた、大会直前になってから、急に思い立ったように行きたくなる人もいるであろう。たまたま申し込んだら、日本戦が当たったなんていう人も行きたくなるであろう。また、時期も暑い夏ではなく、南半球のため、意外と涼しい時期になるため、観戦がしやすい。市内の外環もアメリカのダウンタウンそのもので、日本にいるのと同じ感覚のようで、2,3都市の滞在であれば、とくに不便はない。

当面は、3年後の2009年コンフエデレーションズカップ南アフリカ大会がきちんと行われるかどうかが最大の焦点になりそうだ。