新FIFAランキング→アジア枠を減らされるといっても、もともと多すぎたのだから

これまで、あまりあてにならないFIFAランキングが、新たな採点方法で発表されたが、前回18位だった日本のFIFAランクが49位に大幅ダウンした。
しかし、これは妥当であろう。なにより日本のマスコミは、このFIFAランキングをやたら重用する傾向があるので、今後、勘違いするマスコミが減って良いのではないだろうか。

新しいランキングを見ると、たしかに前より正常にランキングされているであろう。クロアチアウクライナなど日本より力のある欧州各国がきちんと30位以内にランクインされている。ただし、本当に正確かといえば、すこし怪しいところも部分部分で散見する。まず、ギニアが24位というのは??だし、カナダ(54位)が韓国(56位)より上のはずは無いし、赤道ギニア(95位)がバーレーン(94位)と競ったり、モルドバ(77位)、マラウィ(80位)がサウジ(81位)より上というのも変である。

もちろん、数ヶ月すれば、また、順位にも修正を含んだ動きが出て、落ち着きを見せるであろうが、アジア最高位でイランが47位、日本が49位、韓国が56位、サウジアラビアにいたっては81位というのを考えると、アジア全体が下がっていることになる。こうなると、いよいよアジア枠の削減が現実味を帯びてくる。FIFAにおいてアジアで唯一政治力があるとすれば、チョモンジュンのいる韓国くらいだが、やはり、ワールドカップのアジア勢総敗退というのが多少なりとも影響して、強気にはしゃしゃり出れないだろう。

そもそも南米の4.5枠というのも少ないわけで、競争レベルと質と世界基準を鑑みれば、オーストラリアを入れてアジアは3.5枠が妥当なのかもしれない。しかし、これは、かなり厳しい。アジアで日本が一番でいられる保証など無く、混沌とした構図ができあがってしまいそうである。
すでに北京五輪をステップに6ヵ年計画で強化を図っている中国は侮れない。韓国は苦手サウジアラビアとはやりたくない。イランもサウジとはやりたくない。日本はイランとは避けたい。ヒディング去ったオーストラリアは、ただの寄せ集めになる可能性もある。

前回最終予選のように強いところが順当に上がるのではなく、次回は強いもの同士が潰しあう、まさに戦国時代へ突入するのではないだろうか。ふつうに予想すれば、最終予選はサウジアラビア、イラン、オーストラリア、中国、韓国、日本での争いになるであろう。次点でバーレーンウズベキスタン、ヨルダン、イラク、UAE、クウェートなどの伏兵国も虎視眈々である。よって、確実にアジアで強豪の2、3カ国は消えることになる。

先を占う上での焦点は2007年のアジアカップであろう。ここで日本がベスト4へ行けなかったら、アジア予選はほぼ厳しいと判断した方がいいだろう。また、ここの結果次第だが、おそらくは最終予選の組み合わせシードで日本はAシードぎりぎりのラインにいるのではないだろうか。いずれにせよ、再びスタートラインに立った日本は以前より険しい道にいるのは間違いない。