<選評> 日本代表 0-4 ブラジル代表 「まだ、弱音を吐ける」

     

     

<展望>では、日本の勝利もあれば、引き分け、ブラジルの大勝もありえ、当然、結果の振り幅は広くなると書いた。いっそ、大敗するなら、0-5や0-7で負けたほうがスクラップ&ビルドの良いきっかけになったかもしれないが、0-4だと微妙。まだ、なんとか踏みとどまって、弱音を吐けるレベル。ぐうの音が出ないほどボコボコにされていた方が、目覚め切り替えも早いような。

ただ、この一戦で、悲観する必要が無いのも事実。今回は、組み合って一本取られ、そのまま、余裕を持たれてフィニッシュされたにすぎない。ブラジルのお得意のゲームの運び方をされただけだ。もちろん、日本が先制していたら、また、違った展開になっていたし、ブラジルに余裕を持たせない試合展開だと、話は変わってくる。そして、日本が、そういう試合(勝利至上主義)を選択していたかどうかでしかない。少なくとも、(どこまでやれるか)内容を求めた部分で、今回の結果は無難であろう。もちろん、結果の振り幅はブラジルの出来具合にも左右されるのだが、まずまず7分くらいで手合わせしてくれた。

日本のスターターを見て、疑問符は、中村憲剛長谷部誠内田篤人の三人。そして、この3名が先に交代で入れ替わり、また、スターターで余分な時間を使ったことに。ただ、長谷部誠は思っていたほど酷くはなかった。内田篤人、駒野はこのレベルでは無理。中村憲剛は厳しい。もちろん、出来るのだが、今、ここで絶対に使わなければならない選手ではないよう思う。

さて、試合だが、日本の序盤のショートプレスは(相手問わず)既視感だが、ブラジル相手にパスをまわせていることに酔っていた印象。組み合っているようで、ややビビリも垣間見える危うさは、身内同様。<展望>で、受けてしまうと、立ち上がり2失点とか、一気にヤられる可能性もあると書いたが、見た目は受けて無いのに、前半早々に2失点したから、やや苦笑気味。もし、受けてたら、試合開始早々に2失点していたのは、想像に難しくない。ぺナ前を空けて、フリーで打たせれば、ああなる。ブラジルは、ほんのちょっとの隙間があれば、打ってくるし、ほんのちょっとの間を見逃さずに抜いてくる。(これまで、ほんのちょっとのミスを見逃してた相手がほとんどだった。)。Jリーグでは、無い距離感だが、(2005年のコンフェデレーションズ・カップロンドン五輪のメキシコ戦など)過去のメキシコ戦ではよくヤられていた距離感のはずだ。逆に言えば、日本も、あの位置から打てるレンジがほしいところ。

2失点後、カウンターを喰らいつつ、大敗を恐れたプレーに収まり、日本のパフォーマンスは上がらない。もし、現地のスタジアムに居たら、確実に席を立っていたであろう。(特定個人に依存しない)チームプレーが身上であるのに、チームプレーを捨ててしまっては、丸腰同然である。あくまで、日本代表の戦い方は、チームとして戦うものであり、一個人のアビリティに頼ることは無い。よって、選出される選手は、(宇佐美、永井のような)一芸一能より、オールラウンドに潰しが利く選手がメインになる。当然、チームとして戦いが成立できなければ、バラバラになり、パンチ不足は明白になる。ブラジルに個人勝負に持ち込まれれば、相手がミスしない限りは、決められる。一対一にことごとく負けた吉田麻也を責めることは出来ないが、吉田麻也に代わる若い人材が居ない方が深刻だ。

ブラジルに気分よく試合されたら、どこの国でも敵わない。後半のブラジルは完全にギアを落とし、流してしまった。遊びながら抜いてやっている。よって、U-17W杯メキシコ大会のように、0-3から、2-3にまで縋るかと思いきや、そのまま裏返すことなく、逆に、引きちぎられたから情け無い部類に入る。最初から、試合(勝利至上主義)に従い、堅守ファストブレイクで90分戦えば、そこそこやれるとは思う。ここは、来年のコンフェデレーションズ・カップまで待つしかない。ブラジルは普通に強いが、どうにもならない相手ではない。強いのと試合は別だ。きちんと堅守速攻、ファストブレイクなど、弱者としての戦い方をすれば、そこそこゲームは壊れずに進むことは可能である。ただ、それも日本ベンチの選択次第。あと、ブラジルのような相手に勝つには、運かスーパープレーが必要になる。(2005年のコンフェデレーションズ・カップで俊輔中村が決めたミドルなど)。

日本ベンチも、選手も、日本メディアも、もうすこしやれると思っていたであろう。ただ、変にブラジルに勝って勘違いを貫くより、むしろ、現時点で、日本代表の「出来ていない部分」をあぶりだしてくれたブラジルに感謝したい。W杯2年前でよかったと思う。岡崎が居る居ないはあまり関係ない。寿人、宮市を使う使わないも、あまり意味は無い。今以上にミスを減らす、簡単にボールを取られない、プレッシャーの中で平常のプレーが出来るようになる、Jリーグでのシュートレンジの拡大、(代表では難しい作業だが)11人が同じ思考レベルでチームプレーが出来るなどetc、普段、体感出来ない部分での「できていない」箇所は挙げたらきりが無いが、いかに、欧州強豪と同じ空気を吸えるかである。

今回の大敗で、不思議と、バッシングは少ない。ただ、これで、本当のザッケローニ監督のハネムーン期間、ご祝儀期間は終わったといえよう。試合会場には、日本の広告も多かった。スポンサーが大事なのはわかるが、国内でチマチマと親善試合をしていたのでは厳しい。国際Aマッチデーは、すべて欧州遠征したほうがいいのは、過去記事で散々書いてるのだが。

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