サッカー日本代表の親善試合は中止。チャリティマッチが長居へシフト。

     
   

     

モンテネグロ代表、ニュージーランド代表の親善試合は、中止となった。勇気付ける&チャリティマッチ、相手が同じ被災国のニュージーランドということを考えれば、やる意義はあったかもしれない。しかし、「日々、明るみになる被害の甚大さと、電力事情をはじめとするライフラインへの不安、交通網の混乱、またスタジアムおよび来場される皆様の安全確保等」と日本サッカー協会が説明するように、中止は仕方ない。これは、秋のラグビーワールドカップ本番での日本対ニュージーランド戦で、(競技ジャンルは違えど、被災国同士の意味合いとしての)試合になるところか。

それにしても、去年の今頃は、WBCで日本が優勝して、欧州では火山が爆発して、世界の航空網が混乱した。今年は、年初で日本がアジアカップで優勝し、今回の大震災と、良いことと悪いことがセットでやってきているのは、なんのアノマリーであろうか。

さて、海外含め、焦点は、今、原発問題に集中してます。もし、この原発に万が一のことがあれば、地震津波の被害の何倍にも拡大してしまいます。それこそ、日本発の世界恐慌にもなりかねない。そういう意味で、被害をどこまで食い止められるか。政府、東電は正念場というところ。東電も、不眠不休の未体験ゾーンでの対応ゆえ、後手後手になってるようだが、がんばって欲しい。ただ、大元をただせば、(災害への)想定や見込みの甘かったともいえよう。今後の世界のエネルギーの主力としてみても、(タテマエでも)「原子力は大丈夫」という定説が崩れるかどうか。どうしても実感を抱きにくいが、今、世界の未来に向けた分岐点に立ち会ってるともいえよう。ちなみに、海外の投資家は、一時的に日本から資金を引き上げている。外国人も、国外退去している。

東電がらみでいうと、もうひとつ。計画停電がある。実行されている計画停電になると、街は真っ暗になり、いつもより音が小さく、シーンとしている。それでいて、暗闇の中に人が蠢いてるから、非常に奇妙ではある。不便と感じても、被災者のことを考えれば、なんてことはない。都内の繁華街では、普通に飲食店が営業して、店中には、食事や暖が豊富にあるにもかかわらず、被災地では、寒さと食不足というから、このギャップ差には、言い知れぬ違和感を感じざるをえない。個人では、募金以外に何も出来ないから、余計にいらだつ。ひとまず、今、関東に居る人々が出来ることは、節電である。個人的には、普段、いかに、無駄な電気を使っていたか、思い知らされる部分もある。

最後に、危機の時、本性が見え隠れするというが、この最悪の状況の中、強奪や略奪がなく、秩序だった日本の国民性が、海外メディアに取り上げられている。深淵で考察すれば、フットボールにも通ずる部分があるであろう。逆に、買いだめという現象も起きており、現在、スーパーでは、生もの以外の食品は、ほとんど買いつくされてしまっている。ガソリン代も値上がりし、物資が足りなくなり、短期的なインフラになっている。実は、これが意外と長引くかもしれない。

とにかく、原発問題をクリアにし、被災地の一日も早い、復旧が求められる。重ね重ね、今回、被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。


【追伸】
サッカー日本代表チャリティマッチは、3月29日(火)に余震や交通機関、電力不足の影響がない大阪長居スタジアムで開催。また、対戦相手はニュージーランド代表を候補として現在調整中とのこと。