U-21サッカー日本代表 2010年アジア大会サッカーへ向けて

     
   
      
U-19地区予選で日本に敗れたオーストラリアがアジアユース決勝へ。そして、中国に惨敗したサウジアラビアがU-20W杯の切符を手にした。イランは実力がありながら、グループリーグ敗退。流れとは、実力に関係なく、そんなものだ。91年、92年組のU-19サッカー日本代表の先が閉ざされたことで、これからは、ロンドン五輪を目指す母体となるU-21サッカー日本代表がメインとなる。

年末年始は、アジア大会後には、すぐ年明けにアジアカップ開催という変則日程。アジア三昧だが、コンフェデレーションズカップ出場権のかかるアジアカップと違い、アジア大会を優勝しても、何かの参加が許されることもなく、あくまで単体スタンドアローンの大会でしかない。また、U-23以下での参加にオーバーエイジも可能な大会である。国によっては、U-23の代表にオーバーエイジを加えたフルスペックで大会に臨む国もあれば、若年層強化や五輪に準拠した狙いでU-21にオーバーエイジもつけないで参加する国もある。よって、大会への本気度が、そのまま成績に現れやすい。日本は後者になる。事実上、2軍か3軍で臨む。よって、結果に一喜一憂する必要はない。

むしろ、アジア大会の目的は、関塚さんの慣らし運転、予習期間のようなものだ。敗退しても、優勝しても、大きな得損はなく、関塚さんが、代表監督として、クラブとの違い、やり方を学ぶ。来年6月には、五輪二次予選が始まる。半年ほどのなかでチームを作って行かなければならない。アジア大会が終わり、来年の2月には、今とは、メンバーも180度変わるだろう。チーム作りの過程において、「代表」という意識をどこに置くのか、はたまた、意識しないのかが注目だ。大会では、勢いに任せ、勘違いしたまま勝ち進むか、ひとたび、勢いが封じられて手詰まりになるかだ。

さて、その今大会で、日本の居る組は、開催国中国と同組だが、キルギス、マレーシアは問題なく、そして、成績次第では、組3位までは4カ国が拾われる為、よほどのことがない限り、(前回大会のような)日本のグループリーグ敗退は考えられない。まあ、緒戦の中国戦で、良いか悪いか、すべてが計れるであろう。

ただし、前述してるように、今回の日本のU-21の面子は、ベストでなければ、本気度も100%ではない。Jリーグの終盤で、アジア大会へ主力選手を出すクラブはない。現時点で、2軍はおろか、実質、3軍ともいえそうな当落線上の選手たちで固められている。せめて、戦力になりそうなのは、東、山崎、そして、大学生の永井、山村、実藤に期待がかかる程度。よって、彼らを見る以外、わざわざザッケローニ監督が出向いて視察するレベルではない。


尚、伏せて、五輪予選の日程も決まった。1次予選を突破した11ヶ国と、2次予選から参加の13ヶ国の合計24ヶ国がが争い、2011年6月9日と23日にホーム&アウェイ方式で戦い、12チームに絞られる。最終予選は4ヶ国ずつ3組に分かれ、ホーム&アウェイ方式の総当たり方式で戦い、各組1位が出場権を獲得する。期間は、同年の9月21日から12年3月14日まで。リーグ終盤に被る為、召集を渋るクラブも出てくるであろう。

また、今回は、前回大会で中国がホスト国参加でアジアが4枠あった関係もあり、アジア枠が3.5枠もある。これは、各組2位の3ヶ国でプレーオフを行い、勝ち抜いた一カ国が、アフリカとの大陸間プレーオフに臨む。ただし、これは、ほぼ時間と労力に見合わない、気休め程度のラストチャンスであり、そもそもアフリカのチームに勝てるはずがない。事実上、アジアは3枠と見たほうが無難である。



【ここの古参・常連さんでない、通りすがりの方へ】
*遠い過去記事まで読んだものとして、端折っている部分がございます。
*記事内容にある予想スコア、未来予測を当てる意図はござません。あくまで仮説設定です。