2010年ワールドカップ南アフリカ大会におけるトラブル<W杯チケット以外の諸問題> ツアー業者Toer Afrika(ツールアフリカ)日本人キャンプの振り込め詐欺被害

     
   

毎回、ワールドカップでは、なにかしらのトラブルや問題が起こる。98年W杯フランス大会は、観戦ツアーを企画した旅行代理店による大量の空売りに掴まされからチケット不足問題に発展。02年W杯日韓大会は、これもチケットの空席問題や高騰。06年W杯ドイツ大会では、中国系旅行会社の観戦ツアーの破綻に加え、furki氏による高額観戦チケット・アフィリエイトによる数百万円の荒稼ぎというオマケつきの顛末だった。

さて、今回の2010年ワールドカップ南アフリカ大会はどうだろう。特に、今のところ、目立った動きはないようだが、水面下では、某アフリカ現地の旅行会社Toer Afrika(ツールアフリカ)日本人キャンプが、かなり怪しい雰囲気になっている。抑えていた物件(宿泊施設)のキャンセルを食らったかは知らないが、何かしらの問題が生じている様子。仮に、この会社自身に問題は無くとも、結局、2010年ワールドカップ南アフリカ大会のツアーにおけるビジネスモデルは、現地外注依存体質である。現地外注が右向けば、右を向かざるを得ないし、現地外注が首を縦にふらなければ、間接的に結果として客を裏切ることにもなる。この会社に限らず、こういう局面でこそ、会社の誠実さ、実力、本質が見極められよう。

わたしは、年明けから、ブログトップで、「ワールドカップ現地観戦において、身の丈に合わない大量受付をしたり、キャパオーバーしてパンクしそうな旅行会社は注意です。98年のチケット問題ではないが、日本人の旅行会社が現地外注業者に騙される可能性はゼロではない。保障の確かな観光ツアー、旅行会社を選ぶことがポイント。」と、徐々にであるが柔らかく文面を変えながら、静かに警告を発してきました。

この某アフリカ現地の会社Toer Afrika(ツールアフリカ)は、明らかに、規模が小さい会社にもかかわらず、業務の大きくなる仕事を請けてしまい、時間とともに、仕事が回らなくなっている印象。しかも、事前見積もりが甘いようで、仕事が上手とは言えないレベルらしく、まあ、町の工場が不渡りを出す寸前のようなもの。よって、最近、この会社のグーグルやヤフーのリスティング広告がなくなったのは、(詐欺とかでなければ)おそらく、受付終了で、これ以上、業務が膨らまない為であるのは容易に推測できる。申込者の数%は、この会社のサービスを受けられるかもしれないが、現状、全員は無理な様子だ。

去年の春前から動いていたようだが、初期レベルでは本質的に悪質な会社ではないのであろう。普通に顧客を持って、つつがなくやっていた。ただ、直面する業務量、問題が大きくなって、途中から、放り投げたような、太客のみの対応になっているような印象。その無責任さは、前回のアフィリエイトのfurki氏に近い匂いがする。(理想が高く)サービスに厳しい日本人から1円でも、お金を取る以上、完全無欠なプロフェッショナルでなければ、日本人とのビジネスは務まらない。その仕事の舞台が外国であろうともである。平素は大人しくても、ひとたび怒らせると怖いのが、われわれ日本人でもある。サポーターなら、なおさら恐ろしい。その認識が欠如すると、とんでもないことに発展しかねない。

この某アフリカ現地の会社Toer Afrika(ツールアフリカ)の日本人キャンプに申込み、支払いを立ててしまった方は、思いのほか、多いはず。願わくは、何事も無く、(単純に、この会社の不手際、業務遅延によるオチだったとして)申込者が全員、無事に南アフリカで観戦できると事を願うだけだ。ただ、顧客を放置したり、客に一定の不安を与えるような会社が、本大会で、きちんとした仕事をするかは大いに疑問ではある。手配ミスの多発は容易に想像できるところであり、注意が必要なのは言うまでもない。

ツアー案内や社員ブログを読む限り、この某アフリカ現地の会社Toer Afrika(ツールアフリカ)のサッカー見識については、(普段からスタジアムでサッカー観戦してないくらい)ほぼ素人に近い。もちろん、日本のサッカー手配専門に特化した小さな旅行会社に比べれば、サッカー観戦ツアー自体のノウハウは皆無だ。

まあ、こういった問題を出す旅行会社の傾向として、サポーターを(金持ち)観光客と誤認してしまうことに尽きるといえよう。(本来、倹約筋である)サポーター相手に金儲けを考えようとする時点で、すでに×なのだが。去年、コンフェデレーションズ・カップ2009でVIPの高額接待セットを平気で販売したり、(売れていない)W杯チケットが完売とブログで書いていたあたり、何かきな臭さを感じた人も居たはず。