完売しないチケット余りにコスト高のW杯観戦 <2010年ワールドカップ南アフリカ大会チケット最終販売>

    
   
   

旅コストは安いが、チケットが余らなかったのが前回のワールドカップドイツ大会だった。今回は、その逆を行く。旅コストが高くて、チケットが余りまくり。

注目のリセールだが、どうやら、初回にある程度受付をして、テストをする。もしくは、現在庫の80%を売りつくしてから、本格的に、リセールという流れか。実際、リセールの販売画面(購入画面)はなく、完売しないことには、リセールもくそもない。

いずれにしても、FIFAの狙いは、スタジアムに空席を作らないようにするための見映え作りでしかない。リセールがあまりにも多いようだと、FIFAも、動かざるを得ないが、あくまで現在庫を処分してからになる。とりあえず、在庫状況から、自分の売ろうとしているものが、どの程度の需要があるのか、推測しておくことだ。現在庫も、本大会までには、あと、数回、オール開放があるはず。現在庫の処分売りに時間がかかるようだと、リセールも遅れたり、限定受付のような対応になるかもしれない(推測)。


さて、当ブログを読まれている方々なら、承知かと思うが、今回の現地観戦は、航空券、チケット、宿泊、スタジアム送迎、空港送迎の5つが必須アイテムになる。どれかひとつでも欠けると、現地観戦はスムーズにはならないばかりか、身の危険を手繰り寄せることにもなるであろう。

よって、今回は、前述したように、それにかかるコストが増大している。おまけに、宿泊や航空券を提供するはずの旅行会社は、すべてをグロスで手配しようとするから、観戦者の負担は増すばかり。旅行会社は、どのような需要があるかもリサーチせずに商品を売りに出してしまったから、市場の要求に応えられていない。そればかりか、売れ行きが伸び悩んでいるというコメントを出す始末。市場のシーズニーズにまったく答えていないという証左でもある。

旅行会社の中には、観戦チケットは別、観戦チケットと航空券は別という商品も見受けられるが、最終的な正解は、航空券、チケット、宿泊、スタジアム送迎、空港送迎を、切り売りのオプションにする事である。お客は、航空券、チケット、宿泊、スタジアム送迎、空港送迎を部分的に取って、抑えている方がほとんどのはずだ。人によっては、宿泊だけ、スタジアム送迎だけ必要な方も居るであろう。足りない分を、旅行会社が補填するビジネスモデルが正解。とにかく、すべてをグロスでまとめて売るのは、今回に限っては、あまり適さないということだ。

これは、おそらく、次回のブラジル大会にも流用できる。学習能力がある旅行会社は、今回でノウハウを構築するであろう。


*過去に書いてる記事を読んだものとして、箸折ってる部分がございます。