まもなく、FIFA U-17ワールドカップ ナイジェリア2009が開幕

      
   
日本サッカー協会の不始末で参加できなかった)FIFA U-20ワールドカップ エジプト2009で、日本は、まったく蚊帳の外だった。また、UAE、韓国がベスト8まで行ったという事実を見ても、悔しさがつのる。それだけに、FIFA U-17ワールドカップ ナイジェリア2009は気持ちが入る。(とはいえ、勝利を義務づけはしない)


これまでもFIFA U-17ワールドカップ ナイジェリア2009の記事は書いていたが、このU-17という世代は、特に、日本にとっては厳しい大会である。1993年に日本で開催された時、中田英、宮本たちがベスト8に行ったのが最高成績で、ほとんどグループリーグで敗退している。経験差、稚拙なメンタル、サイズの違い、下半身フィジカル、大人のゲームが出来ないなど、さまざまな要素はあるものの、我が日本代表にとっては、ある種、鬼門となっている大会である。

本来であれば、(岡田監督のフル代表万歳の趨勢で)アンダーなど注目もされず、生中継はないはずだが、なんと、今回のFIFA U-17ワールドカップ ナイジェリア2009のグループリーグにおける日本戦3試合をフジテレビが(前回大会以上に、NEXTとかではなく)、地上波生放送予定(一部地域のみの可能性もある)としている。本来、地上波で生中継するコンテンツかの判断となると、おそらく六本木にあるテレビ局だったら、ありえないはず。ここは、珍しくフジが前に出た格好。しかし、日本のグループリーグは籤運悪く、3戦全敗もありえます。

FIFA U-17 ワールドカップ

10/24(土) 放送 26:50~
日本 対 ブラジル (Teslim Balogun Stadium/ラゴス

10/27(火) 放送 24:35~
日本 対 スイス (Teslim Balogun Stadium/ラゴス

10/30(金) 放送 26:50~
日本 対 メキシコ (Teslim Balogun Stadium/ラゴス


正直、ブラジル、メキシコは優勝してもおかしくない相手。スイスも名前だけなら、勝負になりそうな感覚だが、実際、ユースは強化&欧州で揉まれていて、やりづらい相手である。むしろ、やるなら(今回は出場してないが)イングランドとかの方がよかった。せっかく、3試合放送してくれるから、ついつい期待してしまうが、残念な結果も織り込んでおいた方がいいだろう。もちろん、だからといって、この世代が×だという見方はしない。チームとして守備や戦術がイマイチなだけで、個々では、タレントはいる。日本の面子は、何回もUPしてきたが、以下。宇佐美についてはさんざん書いてきたので割愛。(岡田監督?と)海外メディアがどれだけ注目するかもポイント.。

■GK
1 嘉味田隼 183cm 80kg ヴィッセル神戸ユース
21 松澤香輝 182cm 75kg 流通経済大学付属柏高校
18 渡辺泰広 180cm 70kg アルビレックス新潟ユース

■DF
12 中島龍基 170cm 58kg 青森山田高校
5 内田達也 177cm 70kg ガンバ大阪ユース
2 岡本拓也 173cm 67kg 浦和レッズユース
3 廣木雄磨 167cm 63kg FC東京U-18
15 夛田凌輔 167cm 62kg セレッソ大阪U-18
6 高野光司 173cm 60kg 東京ヴェルディユース
4 松原健 177cm 66kg 大分トリニータU-18

■MF
10 柴崎岳  173cm 62kg 青森山田高校
16 小川慶治朗 168cm 62kg ヴィッセル神戸ユース
11 高木善朗  170cm 63kg 東京ヴェルディユース
14 小島秀仁  178cm 65kg 前橋育英高校
13 堀米勇輝  168cm 62kg ヴァンフォーレ甲府ユース
19 幸野志有人174cm 58kg JFAアカデミー福島
17 神田圭介  163cm 57kg 鹿島アントラーズユース

■FW
9 杉本健勇 187cm 76kg セレッソ大阪U-18
20 宮市亮  180cm 66kg 中京大学附属中京高校
7 宇佐美貴史 178cm 68kg ガンバ大阪
8 宮吉拓実 170cm 63kg 京都サンガF.C.


以前にも書いたが、ガンバユース組が少ない。また、この世代では必ず居るはずの静岡出身者は皆無。チームの本質は、前回のチームに攻撃力がややアップしたくらいで、守備は不安だらけだ。特に、ハイボール処理では話にならないであろう。実戦経験が浅すぎて、ゲームにおけるボール支配もままならず、リズム、流れ、ポゼションでイニシアチヴは取りずらく、あくまで(日本代表としては珍しく)個に依存したチームかもしれない。点は取るけど、点を取られる。ゴールを決めるが、失点が多い。もう、明確に課題は見えているが、その課題を埋められる時間も人材も居ないというのが現状である。逆に言えば、守備さえ良ければ、ベスト8は狙えるのだが、そうもいかないので歯がゆい。

【大会前合宿の試合結果】

10月14日
U-17日本代表 4-2 京都サテライト 45分×2本
(京都)

10月16日
U-17日本代表 0-0 大阪学院大学 30分×3本
(大阪)

10月18日
U-17日本代表 1-1 大阪サテライト 45分×2本
(大阪)

練習試合など、ベンチのチェックにしかならないので、どうでもいいのだが、とりあえず、点は取れるチームである。乱打戦での3連敗なら、すくなくとも、98年w杯フランス大会のフル代表よりは、そこそこ楽しませてはくれるかもしれない。それで、もし、万が一、勝ってしまっても、それはそれで不思議ではない。金星でブラジルを破る!。別に、(わたしの感覚では)違和感はない。大会で試合を重ねるごとに成長し、結果が伴えばというのがベストシナリオだが、とにかく、日本は守備をどれだけ誤魔化せるかに尽きる。グループリーグ3位でも決勝トーナメントに進める可能性もあるので、どこかで一つ勝ってくれたらと願う。