サッカー日本代表がW杯出場を逃す日がやってくる?

    
   
バーレーンが、アジアプレーオフサウジアラビアを敗り、オセアニアとのプレーオフに挑むが、バーレーンのW杯出場は、ほぼ確実であろう。アジアでは久々の初出場国になりそうだ。ちなみに、アジアの初出場国は日本以来である。バーレーンにしてみれば、前回も大陸間プレーオフで、トリニダード&トバゴに惜敗して、あと、一歩のところでW杯初出場を逃している。ドーハの悲劇を知ってるわれわれ日本人からすれば、彼らの気持ちもわからなくはないだろう。特に、サウジアラビアプレーオフで激闘の末、退けたという事実は、彼らを大きく成長させ、日本のぬるいオランダ遠征2試合(180分)よりも遥かに濃密な経験になったはず。しかも、ロスタイムに失点した後、残り数秒でアウェイゴール弾を沈めるあたり、いくら練習しても、いくらお金を積んでも買えない何かを掴んだといえよう。まさにプライスレス。

バーレーンも、最近の2年間で日本代表とは、W杯アジア3次予選、W杯アジア最終予選アジアカップ2011予選で5回も戦い、2勝している。日本が良いスパー相手になったかもしれないが、伊達にフロッグで片付けられるレベルは卒業してるとみていいのかもしれない。また、彼らがW杯本大会でどのような経験を積むかで、今後のアジアにもすくなからず影響を及ぼすかもしれない。

南アW杯のアジア代表は、オーストラリア、韓国、日本、バーレーン北朝鮮である。もう、この時点で、アジアの顔ぶれが徐々に変わりつつあるとみていいだろう。本来であれば、オーストラリア、韓国、日本、サウジアラビア、イランが常連国であり、アジア5強であった。アジア枠が増える前の過去にさらに撒き戻せば、サウジアラビア、韓国の2強に、イラン、イラク、日本etcという(日本はエトセトラ扱いの)構図だった。今回のアジア代表5カ国も、過去に照らせば、韓国だけが牙城を守っているということだ。

これが、今後、どう変わっていくかであるが、アジアの勢力図も、ある程度の変化に見舞われるかもしれない。すでに日本はW杯U-20(旧ワールドユース)に出場できない事態にもなっている。中国の動向、ウズベキスタンカタールイラクUAEも虎視眈々。もちろん、W杯本大会のアジア枠も関係してくる。前回ドイツ大会で決勝トーナメントに進んだのは、ベスト16のオーストラリアのみ。バーレーン北朝鮮サウジアラビア、イランより国債経験が薄いのは否めない。本大会でのアジア出場国の成績如何では、現行の4.5枠(実質5枠)のアジア枠が減らされるかもしれない。アジアの実力が肉薄していく中で、枠が減らされるとなると、口が大きく広がり、穴が絞まっていくようなものだ。枠が減らされなかった場合でも、すくなくとも、大陸間プレーオフ相手が南米になるなどの措置にはなるであろう。

大陸問わず、予選は強い弱いがハッキリ現れるか、波乱になるかの二面性を持っている。アウェイの洗礼、主力の怪我・出場停止、自滅、内紛、運がない、誤審などの不安要素はいつでもどの国でも付き纏う。今回は、イラン、サウジアラビアという中東の二強が揃って敗退した。だからというわけではないが、今世紀中に日本と韓国が揃ってW杯出場を逃す日が、やってくるかもしれない。いすれにしても、サッカー日本代表のW杯連続出場が途切れる日は、かならずやってくる。


尚、バーレーンがW杯出場になることで、日本にひとつ朗報が。いや、朗報というほどではないが、日本は2007年アジアカップで予選免除の3位以内に入れず、日本はアジアカップ2011の予選に回ることになった。そのアジアカップ予選が、W杯前の大事な期間に当てられ、日本には邪魔というか、消化試合のようになる懸念があった。だが、来年3月のアジアカップ予選・日本対バーレーンの試合がW杯出場国同士の対戦になる。すくなくとも、本大会に出場する国ともなれば、モチベーションも違うし、バーレーンもベストメンバーで来るであろう。もしくは、(代表を二つ作って、予備代表を日本にぶつけて同日二試合ブッキングで)日本を袖にしてくるか。

もちろん、大会直前に本大会では対戦のない、そして、強化に相応しいか?のバーレーンとやれても意味はないという意見が大半だとは思うが、実際、この試合は行われるのであれば、気抜けしたやる気のない2軍のバーレーンと試合するよりはマシだというレベルで書いてます。