<欧州予選>2010年ワールドカップ・南アフリカ大会組み合わせ決定

グループ1、6以外はほぼ順当に散った印象。オランダ、イングランドデンマークといった死の組は回避されたが、ポルトガルスウェーデンデンマークのグループ1はかなり厳しい。注目はシード落ちのイングランドがどこに入るかであったが、FIFAの見えない力が動いたのか知らないが、ドイツ、スペイン、イタリア、フランス、オランダのいる組にイングランドが入らなかったことで、極端な死の組が回避されたのは喜ばしいことである。イングランドが入るなら、できれば、クロアチアギリシャの組に。まさに願ったりかなったりである。

グループ1位の9チームが無条件でW杯本大会へ進出。また、各グループ2位のうち、上位成績の8チームが2チーム4組に分かれ、H&Aのプレーオフへ行き、最後の4チームを決定する。計13チームが出場権を獲得します。
(◎本命 ○対抗 △押さえ は管理人の私的予想です。)

以下、各グループの短評を。辛口で書いてます。

【グループ1】
ポルトガル  ○スウェーデン  ○ デンマーク  ハンガリー  アルバニア  マルタ
【解説】かなりきついグループ。ここが死の組筆頭である。スウェーデンにはグループ2、3に行ってもらいたかったが、よりによってここに入った。スウェーデンデンマークを嫌がっており、ポルトガルも長丁場のグループリーグは上手い方ではない。ピークを長く維持するのが下手なため、格下に梃子摺る可能性はある。W杯、ユーロの出場を逃しているデンマークの評価が低いようだが、ユーロ予選は観客の不祥事でアウトになっただけであり、実力は折り紙つき。正直、この3強のうち。どこが抜けてもおかしくは無い。事実上の死の組。

【グループ2】
ギリシャ  △イスラエル  ○スイス  モルドバ  ラトビア  ルクセンブルク
【解説】かなりオープンな組で、仮に日本がここに入っても、そこそこ戦えるのでは。それぐらい、どこにもチャンスはある。ギリシャはユーロ2008予選に引き続き、かなり運がいい。スイスはユーロ2008でピークを迎えるが、フラットなここの面子は参加賞の面子ばかりで、もし、他の組に行っていたら、すべて敗退してもおかしくはないだろう。本当であれば、ここに(シードだったはずの)イングランドが入っていたのであろう。やはり、イングランド敗退ショックの影響は大きい。ぜひ、混戦になってもらい、プレーオフの蚊帳の外へ出てもらいたい。

【グループ3】
チェコ  △ポーランド  北アイルランド  △スロバキア  スロベニア  サンマリノ
【解説】ワールドカップとは縁もなく、相性も悪く、国際舞台ではユーロでしか活躍できないチェコが意外と良い組に入った。ここもチェコ以外は敗退してもおかしくはない参加賞組の集まり。逆に、チェコは2004年が絶頂ピークだっただけに、もし、チェコがコケれば、かなりオープンな展開もありえる。チェコプレーオフに回り、伏兵の立ちやすい組かもしれない。

【グループ4】
◎ドイツ  ○ロシア  フィンランド  ウェールズ  アゼルバイジャン  リヒテンシュタイン
【解説】ドイツは運がある。ロシアもユーロ予選に引き続き、運を継続。ここはドイツでほぼ確定。ロシアがプレーオフに。 フィンランドウェールズは中途半端すぎて、よほど結束しないと無理。ここは、あくまでドイツ対ロシアのグループであり、すべてのグループを見渡しても、ここは波乱も無く、一番退屈な組になるであろう。

【グループ5】
○スペイン  △トルコ  △ベルギー  △ ボスニア・ヘルツェゴビナ  アルメニア  エストニア
【解説】スペインでほぼ順当だが、長丁場ではムラがあるので、勢い次第か。スペインは、ほぼバレンシア(+バルサ)の代表構成だが、ボージャンが活躍するようだと、新風を吹き込む上でムードも変わるであろう。トルコ、ベルギー、ボスニアではトルコがすこし抜けているか。スペインが取りこぼして引き分けつづきになると、一気に混戦になる可能性も。


【グループ6】
クロアチア  ○イングランド  △ウクライナ  ベラルーシ  カザフスタン  アンドラ
【解説】一発勝負の要素が強いグループである。クロアチアにしてみれば、自業自得であろう。ユーロ予選最終節でイングランドを敗らなければ、今回、イングランドと同組になることはなかったのだから。イングランドにしてみれば、ユーロ2008の雪辱の場を与えられたと言っていい。こんどは蹴落とす番になるのか、それとも再び返り討ちに遭うのか。もちろん、イングランドは建て直しが急務であることに変わりは無い。マスメディアはここを死の組と見る向きもあるが、クロアチアはドイツやイタリアではない。また、ドイツW杯がピークで、ユーロ予選で惨敗したウクライナは落ち目であり、評価を落とさざるを得ない。ここは正確にはイングランドクロアチアのマッチレース。他は参加賞の面子。2強は下位から取りこぼしはそのまま奈落への道にもなる。

【グループ7】
◎フランス  △ルーマニア  △セルビア  リトアニア  オーストリア  フェロー諸島
【解説】フランスとしたら微妙かまずまずの組。すこしルーマニアセルビアが厄介か。セルビアはビッグクラブ所属のタレント揃いでこれからピークを迎えていき、ルーマニアはユーロ本大会で躍進すると、その勢いのままやってくるので、フランスはこの2ヶ国が要注意。くれぐれも決してフランスで磐石ということはない。前回のドイツW杯欧州予選のように、フランスが下位から取りこぼしたりすると、意外と波乱になりやすいかもしれない。フランスがプレーオフに回っても、不思議ではない危うさはある。

【グループ8】
◎イタリア  △ブルガリア  △アイルランド  キプロス  グルジア  モンテネグロ
【解説】前回本大会優勝のイタリアとしてみれば、まずまずの組であろう。ユーロ2008へ出られないブルガリアアイルランドもチャンスはある。個人的にはアイルランドにはがんばってもらいたい。イタリアは出だしで滑べらず、プレッシャーのかからない展開に持ち込めば、イタリアで順当。

【グループ9】
◎オランダ  △スコットランド  △ノルウェー  マケドニア  アイスランド
【解説】くじ運があまりよくない上に、グループリーグの戦い方が下手なオランダとしては、この組み合わせはラッキーであろう。ほぼオランダ対スコットランドのグループ。ノルウェースコットランドに勝たない限り、可能性はない。オランダが躓くと、意外と混戦になり、オランダお得意のプレーオフというケースもあるにはある。すべてはオランダ次第になるグループ。


わたしの希望としては、ポルトガル、スイス、チェコ、ドイツ、スペイン、イングランド、フランス、イタリア、オランダに一位抜けしてもらい、プレーオフスウェーデンクロアチアアイルランドルーマニアで決まれば言うことはない。強豪が敗退すれば、本大会では、それだけ好カードが確実に減るのである。とくに、ドイツ、スペイン、イングランド、フランス、イタリア、オランダといった昔ながらの欧州6強は、ヘマをせず順調に出場切符を獲得してもらいたい。