Ｊリーグ・オールスターの是非について

プロ野球にオールスターがあるので、当初、わたしはＪリーグ・オールスターには特に違和感は無かったが、最近、個人的には、すこし考えが変わってきている。

つまるところ、人気投票としているオールスターは、ほぼ「日本代表」の人気と被っていて、そのコンテンツや注目度も日本代表で事足りてしまっている。日本がＷ杯に初出場して以来、日本代表がそのオールスターの役割を徐々に果たし始め、逆にオールスターが宙に浮いてしまっているとも見て取れなくははない。中にはやらなくてもいいのではという意見もあるのではないだろうか。実際、代表監督が選んだオールスターなのか、ファンが選んだ日本代表なのか、とも見間違うようなくらい、オールスターに出場する選手は、半分以上が日本代表経験者であり、あまり変わり映えはしない（だから、代表とは無縁の選手がオールスターに出場するのは喜ばしいところでもある）。

趨勢のマスメディアが日本代表という定規を当て込んで、選手をクローズアップするのも、選手の人気や評価判断が日本代表選手かそうでないかに寄りかかっている部分が大きい。これがそもそもあらゆる面での根源なのかもしれない。当然、代表に一度も呼ばれてなくても、サポーターが支持する選手はいるであろう。

こうなると、プロ野球のオールスターの真似をしなくてもと思わなくも無い。実際、プロ野球にはリーグが二つあり、野球の日本代表はサッカーほどの価値はなく、サッカーＷ杯のようなワールドワイドなビッグタイトルがあるわけでもないので、ある程度成立してしまう。ジーコ代表監督の時、日本代表とオールスターの日程が重なり、選手がどちらに出るかでもめた事もあり、逆にＪリーグ・オールスターが足枷にもなってきている。今回も家長、水野、水本などはオールスターではなく、中国（四カ国対抗）の方へ行っていたほうがいいのは間違い無いのだが、ファンサービスという一言で片付けてしまえば、それが「すべて」になってしまう。わたしもそれに対して反論はできない。

だが、もうそろそろ、やり方を変えるか、止めるかした方がいいのではないだろうか。欧州にオールスターの単体ゲームはない。オールスターをやる場合は、寄付金集めの慈善試合やＯＢを集めた新スタジアムのこけら落しくらいである。もし、日本でオールスターをやるのであれば、義務感の様に毎年やるので無く、なにか震災（今回は新潟など）があった場合に、急遽行うなどのレベルでよいかと思う。もちろん、スポンサー企業には撤退していただくわけだが、費用対効果もさほどではないであろう。今後、ボランティア的な位置付けとして確率させた方がよいのではないかと思う。

＊あくまで少数派の意見ですので、オールスターを楽しみにしている方は気を悪くなさらないで下さい。