日本対ガーナ戦の試合展望について・・・

今日の試合は8日にも韓国戦を控えているガーナのモチベーションが鍵になりそうだ。観光気分なのか本気モードなのか。まず、彼らのモチベーションが試合展開を左右するのは間違いないが、逆に彼らのモチベーションは試合展開であれこれと推移するのかもしれない。負けていればがんばるし、勝っていればリラックスしてプレーする。ただ、もし、0-0で進んだら、後半の半ばから練習試合のように軽く流されてしまう可能性もあるので前半か後半立ち上がり、どちらかに点が入る展開のほうが日本にはよろしいであろう。

一方、日本も、これまでの日本代表の本質からすると、格上相手になると集中力を増す傾向にあったが、この新チームはいかがだろうか。また、ガーナが日本相手に引いてくるはずもないので、相手のどん引きの守備を崩す日本の苦手なサッカーをする必要も無く、自然体で打ち合える。

日本代表は急増のDF陣だが、失点したくなければ、アテネ五輪のガーナ戦で完封した今野、菊池のボランチ陣が手本になる。つまり、DFが危険にならないようにボランチ二人が先手先手にリスクを摘み取る。そして、正確なフィードで前線かサイドへ展開する。

とりあえず、今日の試合は今野次第というところだろうか。今野が中田英のように常に危険のアンテナを張り巡らせて90分持つかというところだろう。失点の時間帯が早ければ、そのままかさにかかって攻められ、大量失点もありえるし、長時間ゼロに抑えていれば、ゲームの見てくれもよくなるだろう。

おそらく、すでにオシムの中では自身の目指す理想と現実にかなりの乖離ができているに違いない。日本代表の底のようなもの、本質的な力が実際に思っていたものよりもかけ離れていたということ。だからこそ、今、どうすればいいのかを試行錯誤している。そういう意味では、オシムとしても今日の試合はひとつのギャンブルであろう。だからこそ、手っ取り早く千葉の人間を多く呼んでトライさせてみる。もし、0-0に抑えれば、それなりに目処も立つが、大敗すれば考え方を方向転換しなければならなくなる。

試合の位置づけとしては来週のインドよりも意外と重要かもしれない。すくなくともオシムにとっては。

(了)