サッカー日本代表 2014年W杯ブラジル大会の臨み方

             

  
今回、サッカー日本代表は、海外所属クラブの選手が多数選出され、グループリーグには、ブラジル、アルゼンチン、スペインなどのシード国は不在。なにより、前回大会で日本代表はグループリーグ2勝し、ベスト16へ行った。期待値が上がっても仕方はない。それゆえか迸る緊張感は生まれてない。だが、趨勢が期待値を上げても、日本はグループリーグ突破できるかどうかギリギリの線であるとみてる。5大会連続出場と言っても、それはアジア代表という背景もあり、日本にとって、W杯本大会は、まだ、15~17試合目でしかない。今大会で日本が勝てそうな国を探しても、(アジア以外では)ギリシャ、スイス、アルジェリアくらい。目標は高く持つのは否定しないが、(格上相手の厳しい公式戦の経験のなさからくる)甘さ、ゲームの展開・読みの下手さ加減から、あくまで日本の目標は、グループリーグ突破が身の丈になる。個人的には、グループリーグで1勝出来れば、御の字というところであろう。1勝1敗1分でベスト16なら、上出来。趨勢からは低く見積もってるが、妥当な線と考える。もっというと、この先、数回のW杯は、グループリーグ突破のノウハウを確立する時期ともえよう。

日本は、コート・ジ・ボワール、ギリシャ、コロンビアと対戦するが、考える比重は、コート・ジ・ボワールが70%、ギリシャが20%、コロンビアが10%くらいでいい。コロンビアが強い、(不選出となった)ファルカオ云々といわれるが、三戦目のコロンビアは考えてもあまり意味がない。そもそもコロンビアが3戦目でどうなっているかわからない。すでに彼らが2戦消化でグループリーグ突破していれば、ターンノーバーをかけて日本は引き分けぐらいに上方修正できる。逆に、彼らが日本に勝たなければグループリーグ敗退という状況で三戦目を迎えると、日本は100%勝てなくなる。緒戦以外は、勝ち点、累積、怪我、調子、疲労などを背負って闘うため、ハダカであれこれ考えたりできるのはコート・ジ・ボワール戦だけである。また、日本は、コロンビア対ギリシャの結果を見てからコート・ジ・ボワール戦を迎えるため、ギリシャがコロンビアに勝つと、日本はコートジボワールに勝たなければならなくなる。逆に、コロンビアが勝つと、日本はコート・ジ・ボワールに引き分けでも悪くない結果になる。とにかく、コート・ジ・ボワール戦の結果でほぼ決まると考えてよい。

対戦順は、緒戦がギリシャだったら理想的だったが、ギリシャが二戦目というのはやや懸念材料である。というのも、ギリシャが緒戦を勝っても負けても、二戦目に大きな比重をかけてくる。他国が日本を勝ち点計算できる相手とみるのは当然であり、彼らが緒戦に負けていれば、死に物狂いで来る。えてして、日本はそういう相手があまり得意でなく、受けてしまいがちである。とはいえ、日本が普通に戦いさえすれば、ギリシャには勝てる。もちろん、ユーロ2012で活きの良いシュートを放っていたサマラスに決められるかもしれないが、ギリシャはユーロ優勝後、日本、韓国には一度も勝てていない相性もある。対戦3カ国の中では、一番組みやすいとみてる。

尚、ファルカオの不出場で材料なのはコロンビアと緒戦で当たるギリシャであり、コロンビアと3戦目で当たる日本にとっては特に材料でもない。3戦目には、ファルカオ不在でも、コロンビアはチームとして出来上がっているはずである。ギリシャはうまくやれば、引き分けられるかもしれないが、大会屈指の点取り屋であるファルカオを諦めたコロンビアベンチの決断に凄みというか、やや不気味さを感じる。無理すれば、勝負どころで10分くらいはプレーは出来るはずだ。むしろ、ファルカオ不在でチームが締まるのではないかと見ている。

日本のグループリーグ突破の理想の流れは、緒戦を引き分けて、ギリシャに勝ち、コロンビアとともに勝ち点4を背負って、第三戦を迎え、コロンビア戦を引き分け消化試合に持ち込むこと。ポイントは、勝ち点を背負っての戦いになるコロンビア戦を「まともな試合」にしないことである。よって、何度も繰り返すが、大会前からコロンビア戦についてあれこれ予想しても意味はない。予想できるのは、コート・ジ・ボワール戦のみ(しいてギリシャ戦まで)。

仮に、コート・ジ・ボワール戦を落とすと、ダメージは大きく、チームテンションが下がり、勝てるはずのギリシャにも勝てなくなる。コロンビア戦を前に、グループリーグ敗退、去年のコンフェデレーションズ・カップのように惨敗も覚悟しておいた方がいいだろう。コート・ジ・ボワール戦を引き分けた場合も、2点以上の引き分けが望ましい。コート・ジ・ボワールがよほど慎重にゲームを運ばない限り、0-0や1-0で緒戦が決するとは想像しがたい。

逆に、R16に進んだ場合を見ておくと、ウルグアイが来たら万事休すだが、イタリア、イングランドの場合、C組のコート・ジ・ボワールより組みやすいであろう。まともにやらず、タフな消耗戦に持ち込みさえすれば。また、延長120分終えれば、イタリア、イングランド共にPK戦の相性は良くない(まあ、日本もだが)。万が一、準々決勝の場合、ブラジル、スペイン、オランダあたりの勝ち上がりが予想されるが、ここまで来ると、流れと実戦経験の差がモノを言うため、論じても意味がない。そもそも日本はグループリーグ突破も怪しいのだから、よけい意味がない。とにかく、ゲームは水物である。

さて、日本の懸念材料を挙げると、いくつかある。

まず、日本のキャンプ地イトゥが、(選定する時間が他国よりも多くあったにもかかわらず、)本当に理想だったのか首肯しかねる。大会中は、移動と気候の対応による疲労の軽減が大きなポイントになる。マイアミ遠征から、本大会まで、いかに調子を上げて、緒戦にピークを持っていくか。そして、大会中の試合後の回復度合い。疲れてる選手を起用するかも重要な判断になる。そこへいくと、このキャンプ地イトゥは各地へ移動距離は長く、疲労を取る時間が他国に比べ、少なくなる。自ら内に敵を作ってしまいやしないか、いささか不安にもなる。宿舎となる建物にしても、建築遅れで結局、オファーした通りにはならないと報じられてるが、だいたい外国の仕事など(納期は守らない、手は抜く、支払い滞納など、)日本ほど100%完璧ではない。完成が間にあったとしても、たとえば、蛇口をひねれば、水が汚かったり、トイレの水が逆流したり詰まったり、部屋に虫が居たり、停電したり、空調が故障したり、壁がペンキで臭かったり、などなど想像するだけで、目に浮かんでくる。既存の高級施設を借り切ればよかったのでは。

一致団結できるか。不満分子が出るか出ないか。試合に出なくとも、チームの為に犠牲になれる存在が出るかどうか。特に、外国人監督の場合、日本人の特性まで把握しきれない。もちろん、試合結果で雰囲気やチームメンタルはどうとでもなる。結果オーライの部分は否めない。長谷部誠が前回大会の中村俊輔のように、チームのためにピッチ外で仕事が出来るかどうか。また、緒戦を落とした場合のメンタルダメージのリカバリーはどうなのか。中4日では時間が無さすぎるが、言葉だけで「切り替える」と言って、表情はどうなのか。僅か10日たらずの3試合で、メンバーを大きく弄ることはできない。何かを変えるには、時間がなさ過ぎる。せめてラッキーボーイが出現すればいいのだが。

日本は、「出来が悪いなりにもゲームを作る」ことが出来ない。出来が悪いとそのまま悪いままゲームが終わる。先制された時、「まだ、時間はあるから大丈夫」という余裕めいた空気がチームから感じ取れるかどうか。温い親善試合やアジアカップではそれを感じ取れるが、W杯では如何に。ディテールでは、ミスをゼロにはできないが、いかに凡ミス、タコミスを減らすかである。(毎回、軽いプレーで失点に絡む)内田篤人を筆頭に、今野、吉田麻也、山口あたりのミスがどれだけ減るかである。

ザッケローニ監督自身がW杯初参戦であること。スカウティングは問題ないとは思うが、チームの空気作り、短期決戦ノウハウとスターター選定で違いが出る。過去、日本代表監督でW杯初参戦の監督は(初回の岡田さん、ジーコともにチームの空気を悪くして)1勝も上げられず、GL敗退している。ザッケローニ監督のクラブ時代の経験、ノウハウがそのまま流用できることを願うばかりだ。日本が好成績を残せば、ザッケローニ監督にイタリア含めた他国(中国、中東)から監督の正式オファーが来るかもしれない。

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