<展望> U-23日本代表 対  U-23韓国代表  「お披露目の日韓戦は、自由な自己満足次第」

       
    
   
アンダー世代の日韓戦は、中田英寿の居た五輪チームをピークに、2000年以降、韓国にまるで勝ててない。アンダー世代の公式戦で日本が韓国に勝ったのは、サンキュー坂田の2発で沈めた2003年のワールドユース、2007年アジアユースのキング柏木のPK戦勝ちくらいしか思い浮かばない。あとは、ことごとく敗戦し、逆に、韓国が日本相手なら勝てると意図して、わざと引き分けて、日本との対戦を決勝トーナメントでぶつけてくることもあるくらいだ。それだけカモにされているし、相性もよくない。

メキシコに負けたら、三位決定戦で韓国にも競り負け、日本は、メダル無しに終わる確定ランプに変更は無い。韓国は、対日本への特別な感情のみならず、徴兵免除(その他報奨金)など、これ以上無いニンジンがあり、そのためには、すべてを投げうって来る。普通に試合をすれば、日本はその気迫の前に、なすすべなく、勝利を謙譲してしまうであろう。もし、日本が勝つパターンが唯一あるとするならば、韓国が勝利への義務、プレッシャーに潰れ、かつ、日本が無欲でリラックスしている状態で試合が進んだ場合になる。メンタルのぶつかり合いになると、韓国には勝てない。むしろ、日本は、何も考えない方がいいのかもしれない。受けてはいけないが、いかに力を抜くかがポイントになる。

試合立ち上がりから10分、20分以内で勝敗は決するであろう。疲労から体力、スタミナに不安のある両者。先手必勝である。前半10分から20分以内に韓国が先制したら、韓国ペースで試合は進む。あと、一番嫌なのは、韓国がスロースターターで様子見気分で試合に入ってきた場合。これも非常にやりにくい。いずれにしても、韓国が先制するはずだ。前半をリードされて折り返し、最後は韓国がドン引きで逃げ切るのがベタなパターン。逆に、日本が先制しても、韓国は追いつくであろう。その場合、タフな死闘の展開となる。120分の延長、PK戦もありえる。そして、どちらかに転ぶ。最後は両者の疲労から試合になっていないであろう。

よって、この試合は、先制点がどうこうより、韓国がメンタルで潰れるかどうかが勝敗を分ける。日本は、あまり関係ない。韓国が自滅するか、余裕を持って試合をするか。おそらく、後者の可能性が高く、韓国側には、日本に負けるイメージは微塵も無いはずだ。試合前から、勝つ顔を持っているのは、韓国である。彼らが先制し、気持ちよく試合を運べば、韓国の快勝もある。日本としては、韓国に、「あれれ、何か違うぞ」と思わせるだけの何かが必要になる。なんでもよい。失点せず守り抜くか、打って出るギャンブルも悪くない。韓国に何か思わせれば、早期の敗戦は回避できて、接戦に持ち込める。そして、韓国をいかに自滅させるかがポイントになる。

ただ、日本がやれるもっとも重要な準備は、韓国がどのくらいの気持ちで戦いに来てるかを、選手の何人が理解できているかだ。試合が始まってから、気付いたり、驚いたりしているようでは遅い。彼らは、試合ではなく、喧嘩しに来ているのだ。試合後に「戦う気持ちが足りなかった」とか「彼らがあんな気持ちで戦っていたなんて…」と知るのでは、お話にならない。ある程度、構えた上で、何も考えず、試合では、いなしていくこと。日本は、簡単なようで、頭での難しい作業が必要になる。

とにかく、韓国が先制して、そのまま終了するか、日本が先制して、韓国が追いついて、泥沼になるかの二本立てをベタな試合想定としておく。出来れば、これ以外の展開を望みたいが、(いつぞやのアジアユースのように)韓国に嘗められての大敗は勘弁してもらいたい。あの時は、本当に、何も出来ず、手も足も出ずに完敗し、唖然とした。ある程度は、組み合ってもらいたい。

日本はスターターをどうするのかだが、踏襲するか、弄るかになる。関塚さんが金縛りになるか、頭から賭けに出るかということ。まあ、どちらを選んでも、あまり変わらないだろう。個別では、斉藤、宇佐美の起用がポイントになるが、最後まで消化不良に終わりそうだ。疲れてない山村、村松などを使うなら、体調面以外で長じたところが無いので、相手が疲れている場面で使ってもらいたい。

先日の<選評>では、同じアジアの韓国と戦う三位決定戦は、(世界大会の頂上付近のステージから、アジアに引き戻されてしまうため)ランクが落ちてしまい、収穫にならない。せめて、セネガルウルグアイと戦えればよかったと書いたが、この試合は、まさにアジアの東の端っこの隣国マッチでしかない。韓国は諸事情でムキになるが、(ファイナリストに行きたかった)日本にとっては、正確には消化試合である。銅メダルが欲しいかどうかは、選手、ベンチ、関係者、応援する人など各個人の自由な自己満足でしかない。

遠い過去記事に、五輪やW杯の決勝トーナメントで日韓戦が実現すれば、アジアのレベルが上がった証左と書いたが、それは私の自己満足のレベルであり、あくまで何十年後かに世界を獲りに行くのであれば、いつまでも、お隣の韓国のお付き合いをしている必要は無い。個人的には、もう、日韓戦は卒業したいと思う。フル代表は、ザッケローニ監督になってから負けておらず、(80年代ほどではないが)向こうが勝手に感情を爆発させてくるだけで、日本としては、44年前に銅メダルは獲ってるし、オーストラリア、イランとやるのとさして変わりは無い。もちろん、勝ったら、勝ったで嬉しいが、韓国に勝ち負けしてどうこう思うより、オランダ、アルゼンチンやブラジルに負けて、(彼らが強いから仕方ないではなく)悔しいと思う方が、一歩でも前に進んでいる気がする。今大会に限れば、いつか、メキシコにリベンジをするというのが、日本の近い目標のひとつにもなる。

尚、(フローニンゲンツーロン等以外で)欧州で行われる日韓戦は、欧米へのお披露目ともなる。東アジアの端っこで何が行われていたかを、そこそこ知ってもらうチャンスではある。ただし、大会6試合目となるため、精度の高い試合は難しく、双方、シュートは宇宙開発のオンパレードに加え、昔ながらの肉弾戦になるので、欧米の人には、あまり見てもらいたくは無い。ミスしたら即失点で、ミスはごまかせない試合ではなく、むしろ、ミス、ミスの擦り合いになるだろう。よって、決定的なミスの数が少ない方が有利に動くのは言うまでも無い。それを欧州の人がどう受け止めるか。(当然、何かあってもリップサービスになるが)。

いずれにしても、たかが韓国相手に勝ち負けして一喜一憂したり、ああだこうだしている段階で、世界の舞台から遠のいているというのは自覚したい。もちろん、いち文化としての日韓戦まで否定するつもりは無い。個人的には、選手には、大きな怪我なく、無事に帰国してもらいたい。ただし、Jクラブによっては、選手の疲労度で、支障が出てしまうであろう。


【ここの古参・常連さんでない、初回、通りすがりの方へ】
*記事は走り書き、素人の書いた個人的かつ脳内整理のメモレベルです。勘違い、無知なケースも多々あり。
*何もかも知りえて書いてるわけではなく、自分勝手な憶測、思い込みが入ってます。
*8/10時点の記事であり、最新情報と違う場合がございます。
*多忙、時間の都合上、未校正でUPしており、誤字脱字が多々ございます。
*遠い過去記事まで読んだものと前提して、内容を端折っている部分がございます。
*当たりハズレを狙う予想ブログではございません。(記事の趣旨は別です)
*上記を理解されないコメントは、承認&レスするものではございません。機械的に削除します。