<選評> チェルシー 2-2(TOTAL3-2) バルセロナ UEFAチャンピオンズリーグ準決勝2ndレグ

            

UEFAチャンピオンズリーグは準決勝の2ndレグ(特にミラン戦)が面白いと、遠い過去記事にも書いてるが、この試合もその典型。バルセロナが先制するか、チェルシーが0-0で耐え凌ぐかという構図で、バルセロナが先制したら、この試合はつまらなくなると踏み、さして<展望>すら書く気もなかったが、久々に<選評>を書きたくなる試合にめぐり合えた。この試合は、ことごとく流れのセオリーを破り、想定、固定概念を崩し続けたという意味で、見ごたえのある試合だった。どこかユーロ2000の準決勝オランダ対イタリアを想起させられたが、まあ、これだから、フットボールはわからない。わかったら、何も面白くない。わからないからこそ面白い。それを実感させてくれた試合だった。ただ、番狂わせとは思わない。こういうものである。

個人的には、どちらのファン、サポーターでもないので、中立の立場で見ているのだが、最終的には、バルセロナが勝ち抜けると踏んでいた。年末のCWCを思えば、趨勢はなおさらか。ただ、バルセロナに不安要素があるとしたら、(システム、誰々が居る居ないとかではなく)直前のクラシコの結果がどう流れに影響するかだった。だが、試合が始まると、クラシコ敗戦の影響は感じられず、開始間際のメッシのドライブを見て、まずまずの入り方。そうなると、まさにドMとドSの試合に。チェルシーにとって長いロスタイム90分のような試合を予感をさせた。

2点差勝利の必要なバルセロナは、前半立ち上がりから、圧力をかける。開始10分から15分は、ロスタイムのような迫力とチェイスだった。試合の進みは倍速のように速く感じられる。個人的には、前半の30分まで、チェルシーは、よく0-0で凌いでいたなという印象。ここぞというところでの一歩、足が出ていた。途中、バルセロナはピケ、チェルシーはケイヒルを試合途中の怪我で欠きつつ、試合は0-0のまま。だが、先制がバルセロナに入った瞬間、液晶TVのスイッチを切ろうかと思った。もう、これでバルセロナの勝利は確実だから、残りの時間は退屈になる。そう思いきや、展開は早く、退屈を通り越して、一方的な馬鹿試合の様相に。

まず、テリーが(敵を有利にし、味方を苦しめるだけの)愚かな行為で一発退場。これでチェルシーは10人になり、もはや、試合は完全に壊れ、チェルシーの自滅が確定。案の定、瞬く間に、バルセロナが追加点を奪い、もはや、見るに耐えない展開。ここで誰がバルサの敗退を想像できただろうか。このままだと、チェルシーは、ただ敗退するのでなく、(チェルシーの集中力が切れてしまい)4-0、いや、7-0などの信じられないスコアもありえるなと踏んだ。しかし、テリーが一人切れてしまった中、ロスタイムのランパードとラミレスは冷静だった。あのプレッシャー下で、(他の者は何もしない)二人だけのパス交換だけで、いつもどうりのプレーをし、スルーからループを決めるあたりは、(簡単そうで)難しく、信じられない光景だった。あの時間帯にアウェイゴールが決まり、ハーフタイムは気持ちの上でイーブンに持ち込まれた。いや、正確にはチェルシーが切れずに踏みとどまり、流れはバルセロナのままで、執行猶予かモラトリアムのようなものか。

後半45分を10人でアウェイで戦うチェルシーの分の悪さは誰にも明らか。しかも、センターバックに居た二人が不在になるというオマケ付き。後半開始、流れはバルセロナのままだった。フランセスク・ファブレガスが倒され、PK獲得で、もはや、「バルセロナに決勝へ行け!」と言っているようなもの。だが、これをメッシが外してしまう。「万が一にも、ここで外したら、バルセロナの勝ち抜けはないな」と冗談ながらに胸裏でつぶやくと、本当に外すから、わからない。

PKを外せば、試合は続く。ただ、このあたりから、流れは通常の想定に引き戻りつつあった。あとは、このまま2-1のまま、(10人になることで、守備意識に拍車がかかる)チェルシーが逃げ切る。もしくは、後半の終了間際にバルセロナのメモリアル弾が決まるか。チェルシーの誰かがクリア空振りして、イニエスタが決めるのか。だからというわけではないが、後半途中のバルセロナの好機は、決まらないだろうとみていた。案の定、決まっておかしくないシュートが乱れ飛ぶが、決まらない。こういうものである。一度、イージーに流れを離すと、なかなか戻ってこないものだ。このあたりは、唯一、想定内で試合は進んでくれた。そして、時間が少なくなるにつれて、試合はハーフコートバスケ状態に。

しかし、最後の最後で、再び想定崩しが。まあ、あれだけ(10人が敵陣に入るくらい)前のめりになれば、オフサイドなどはないのだが、クリアからのロングをトーレスが落ち着いてトラップし、しかも、(GK一対一は外すと思われた)トーレスがきっちり加点し、2-2に。あの時間帯に決まったこと以上に、まず、2-2というスコアが信じられない。もちろん、流れからそうなっただけで、両者の力差が2-2とは思わないが、一発勝負の試合とはこういうものである。

さて、バルセロナマドリードのスペイン2大都市で二日続けての惨劇となるのか。はたまた、バイエルン・ミュンヘンが本拠地でのファイナルを迎えるのか。レアル・マドリードクラシコに勝った勢いと流れがあり、2冠の可能性が出てきている。ひとまず、ここはレアル・マドリードと踏んでおく。そして、CWCにバルセロナは来ない。日テレは頭が痛いのでは。現時点で、モウリーニョ率いる?チェルシーという線が残った。


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