W杯アジア最終予選組み合わせ前に…

       

     
W杯アジア最終予選に残った国は、オーストラリア、韓国、日本の3強に、イラン、イラクの準2強に加え、ウズベキスタンオマーン、ヨルダン、レバノンカタールと、顔ぶれとしてはまずまず。(北朝鮮、中国はいわずもがな)サウジアラビアバーレーンがW杯アジア三次予選で敗退し、逆に、オマーン、ヨルダン、レバノンカタールは三次予選のランク(実際、「日本、オマーン、ヨルダン、レバノン」という組は、W杯アジア三次予選でありえたかもしれない)が残り、全体的に強豪が偏りすぎず、バランスは保たれている。ウズベキスタンオマーン、ヨルダン、レバノンカタールは、プレーオフのチャンスもあり、モチベーションは上がるであろう。特に、カタールなどは、W杯開催国として、「W杯開催国は過去のW杯出場国」というジンクスを守れるかどうかが注目される。

オーストラリア、韓国
日本、イラン
イラクウズベキスタン
オマーン、ヨルダン
レバノンカタール

通常、W杯アジア三次予選の結果をW杯出場国候補として見たら、ウズベキスタン、韓国、オーストラリア、イラン、イラクの1位組が本丸になるはず。もし、日本が勝ち点でウズベキスタンに接近していたら、そんなのは度外視だが、最終的に日本のW杯アジア三次予選2位は、勝ち点でウズベキスタンに離されたのは、気分の良いものではない。もちろん、W杯アジア三次予選はW杯アジア三次予選であり、W杯アジア最終予選は別物だが、流れ的にも、連敗したままW杯アジア最終予選に入ることになる。

よって、W杯アジア最終予選の入りは大事になる。ほぼぶっつけスタートになるが、日本は、W杯アジア最終予選の頭と二戦目をホームで行い、年内でホーム3戦を含む5戦を消化する。よって、好スタートを切らなければ、かなり厳しい状況を強いられる。もちろん、2012年のリーグの状態も重要になる。もっというと、残り3戦を待たずして、2012年以内に、W杯アジア最終予選突破の目処をつけなくてはならない。本質的には、前回のW杯アジア最終予選カタールと同じで立場である。年内終了で勝ち点7以下はデットで、最低でも、2勝プラスドローアルファ。勝ち点で8~10をゲットできないと、残りのアウェイを絶対にブレイクしなければならないプレッシャーに晒される。

とはいえ、ここまでの流れから、勝てない、連敗スタートしても驚かない。予選の最中、自力突破が消えたり、プレーオフに行っても、悪くはない。観光地となっている代表戦に、悲壮感が漂うのは、もともとのあるべき予選の姿である。W杯アジア最終予選は厳しいといわれるが、アジアが2枠、3.5枠だった頃に比べれば、気持ちに幅が出来ており、むしろ、レギュレーション(8試合しか無い中の一発勝負の取りこぼし)が怖いだけに過ぎず、相手がどうこうという事ではない。

一応、相手を見てみると、説明不要のオーストラリア、韓国だが、韓国とW杯アジア最終予選で当たれば、久々である。ただ、本来は、避けて通れない相手であり、これまで対戦しなかっただけ、楽をしてきたともいえよう。他にも、ジーコが率い、前アジアカップ王者のイラク、予選で必ず日本と当たるオマーン、相性&勝率悪いカタールなど、縁がある国が揃う。また、アジアカップで苦戦のヨルダンも居る。絶対にやりたくない相手がイランくらいだが、正直、相手はどこでもいいだろう。オマーン、ヨルダン、レバノンが居るため、考えうる厳しい死の組は出来にくい。現地観戦でみると、アウェイ遠征は韓国、オーストラリア、カタールがスムーズ。

W杯アジア最終予選の組み合わせは9日だが、日本の第一シードは、逃したというのがもっぱら。しかし、アテにならないFIFAランキングのことだから、わからない。意外と日本が韓国より上かもしれない。とはいえ、第一シードであるポイントは、韓国、オーストラリアとやるのかやらないのか、イランとやるのかやらないのかになる。第一シードを落としたとしても、高地のテヘランに行かなくていいと前向きに考えればいい。

W杯アジア最終予選は、展開次第だが、勝ち点13が通過ラインとなろう。二組に分けず、10カ国で総当りした方が、試合数も増えて、面白く、なおかつ真剣勝負の場数も上がるはずだが、FIFAのスケジュールがそれを許さない。もし、日本がW杯アジア最終予選に敗退すると、コンフェデ組(アジアカップ優勝国)はワールドカップに出場できないジンクスが生まれる。冗談でも、そういうのはやめてもらいたい。


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