J・LEAGUE★第34節 「Jリーグの潮流」

     
   
  
先日の記事に書いたように、最後の最後に浦和戦を引いた柏が優勝を手に入れた。浦和の優勝争い、降格争いに絡むトリガーは今年も健在で、強烈だった。なんといっても、前半はシュートゼロで、1-2から難しい時間帯に入る手前のイージーな失点で優勝をプレゼント。もし、1-2のままだったら、どうなっていたかはわからない空気は埼スタに揺曳していた。ただ、柏の優勝は、前節のC大阪戦で負けずに引き分けたのが大きいのは言うまでも無い。堂々の優勝である。また、代表選手が居ないということではなく、日本一小さなGKの居るクラブの優勝は特筆だ。

しかしながら、柏の優勝の実感が湧いてこない。初優勝するなら、川崎をはじめ、清水や広島の方が、ようやく優勝したかという気になるであろうが、柏の場合は、優勝セレモニーを目の前で見たにもかかわらず、実感は皆無だ。むしろ、実感するなら、来年以降になるであろう。もし、来年以降も優勝争いに絡むなら、しっくりくるが、柏が平凡な順位、内容に落ち着き、歴代優勝クラブの鹿島、横浜、G大阪、名古屋が優勝するようだと、2011年はなんだったんだろうということになりかねない。

柏は、すぐにCWC、そして、天皇杯で名古屋戦があるが、長いリーグでの戦いの中での強さであり、一発勝負のカップ戦は厳しいだろう。爆発力があるわけでもなく、シーズンでも磐田に大敗するなど、あくまで10試合以上の総当りの中での強さである。また、来季はACLがあり、厳しい国際移動が待っている。そういう意味で言うと、今季の名古屋の2位は見事である。ACLがあり、最後まで優勝争いをした。来年以降も、リーグの本命であるのは揺らがない。ただし、名古屋の強さの基盤は(欧州クラブのような)投資にあるため、資金繰りが厳しくなると、危ないかもしれない。

今後のjリーグだが、柏の優勝で、リーグの潮流が変わるとしたら、来季も(東京や広島の)初優勝になる。柏の優勝が単なるポケットなら、鹿島、横浜、G大阪、名古屋が優勝する。そういうことだ。来季は、G大阪など組織構成の入れ替えがあり、群雄割拠だ。相変わらず、名古屋、鹿島の優勝候補は揺らがないが、ここは柏にもがんばってもらいたい。単なる一発屋で終わると、リーグ全体にとってもよくない。

あと、忘れてならないのが、柏の優勝で、FC東京の天皇杯ファイナリストの確度が高まった。ほぼ99%といえよう。浦和は愛媛に敗戦確定で、ナビスコ杯決勝の確度は下がり、楽な勝ち上がりを東京にプレゼンすることになる。クラブカラーが赤だからではないが、本当に今季はサンタクロースだ。あと、もし、東京が天皇杯を制したら、今季は、(2010年、2011年の)J2優勝クラブがJ1の二冠を頂くばかりか、J2優勝クラブがACLに出場するということになる。

さて、34節の短評を

1 柏  容が出来上がってる。ミドルシュートも思い切りがいい。
2 名古屋 鬼門の地で、運が無いながらも勝ちきるあたり、風は吹いていたのだが。
3 G大阪 イ・グノの独壇場で、風は吹いていた。
4 仙台 クラブ最高順位ゲット。ACLで名古屋か柏が優勝したら、ACL。
5 横浜 リーグ終盤の失速がもったいないが、波戸の最終戦を負けなかった。
6 鹿島 先制するも追いつかれる。すでに照準は天皇杯へ。
7 広島 逆転勝ち。勢いが出ると止まらない。
8 磐田 ジウシーニョ2発。派手な試合を制す。
9 神戸 最悪のコンディションの中、完敗。
10 清水 伊藤が決めるも、風は相手に吹いていた。
11 川崎 敗戦だが、ジュニーニョ・締め弾
12 C大阪 5発圧勝。本来なら、この順位ではないはずだが。
13 大宮 浦和をアシストするまでもなく、勝利。
14 新潟 お得意様に敗戦。
15 浦和 無様でブーイング当然の内容。
16 甲府 リスクを追った分、失点してしまった。
17 福岡 なすすべなく。
18 山形 先制するも、逆転負け。


「こんなにたくさんのお客さん(サポーター)が来るんだから、(浦和も)無様な試合は見せられないよね」
試合前の埼スタへ行く道すがら、柏サポーターの会話から聞こえた言葉だが、『だから、そう簡単に優勝できない』という彼らの心の警戒を聞いた時点で、「柏の優勝が確定したな」と思った。柏に程よい緊張感が漲っていおり、「浦和なら簡単に勝てるだろう」なんて微塵も思わない時点で柏の勝ちである。

案の定、54441人も観客が入った最終戦の浦和は無様な姿を見せ付けた。柏にゴールが決まるのも時間の問題だったし、ショートを打てば、いつか入る空気が常にスタジアムに漲っていた。むしろ、柏の先制点は遅いくらい。試合後のフロントへのブーイングも、もはや恒例だが、○○フロントというより、○菱から送り込まれる体質自体を変えない限り、歴史は繰り返す。いっそ、ソシオ化(市民クラブ)したほうがいいのでは。

もはや、浦和最終節伝説が出来がありつつある。最終節は絶対に負けるだけでなく、浦和の最終戦の相手が、優勝争いか、降格争いに関わる。和の最終戦の相手が、鹿島、横浜、G大阪、名古屋だったら、彼らの優勝になり、和の最終戦の相手が、大宮、札幌、鳥栖だったら、降格争いに関わるということだ。来季も、浦和がリーグ優勝の命運を握りそうだ。


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