<展望> 日本代表 対 セルビア代表

     
    
   

7日長居で行われる日本代表 対 セルビア代表は、練習試合のようなテストマッチであり、この試合での結果は、もはや度外視である。チーム戦術がひとつに決まっている以上、内容を問うても、しょうがない。本番でのジャンケン勝負に賭けるのみ。去年秋から満足のいくテストマッチが組めない中、岡田監督自身が、この試合で、何をしたいのかがイマイチ掴みきれない。(ハイボール対応など)オプションを増やす気がないのはわかるが、誰かを試すには、時期がおかしいし、それほど余裕があるとも思えない。チーム戦術の徹底、実戦反復、調整なら、怪我人が多すぎる。相手も、試合を始めてみないことには、よくわからない。なんとも的を得ないテストマッチだ。まあ、単純に不足のFW、CBの確認に終始しそうだ。

理想を言えば、この時期にJリーグを中断して、北朝鮮南アフリカのように、アメリカ、メキシコ遠征など出来たら良いのだが、それも出来ない。まあ、テストマッチが組めただけでも、ラッキーなのであろう。これが終わると、5/24の日韓戦まで代表の試合はなく、活動は岡田監督の脳内のみで、正式メンバー発表以外、何もない。

セルビア戦での個人的な注目は、石川と山瀬の取捨とパフォーマンスであろう。おそらく、山瀬が選ばれず、石川が当落ぎりぎりになっているかと思うが、彼らは、(本田圭祐を除いた今の日本代表の中では)貴重な肉食系で、危険なプレイヤーであることは間違いない。すでに、仕掛ける田中達也というピースが外れてしまっている以上、すこしでも、勝負を挑んでくれるリスクテイカーは欲しいところ。W杯本大会で、岡田監督のチーム戦術が嵌らなかった場合、いったい、誰がどうするのか。そういった選択肢の余白が欲しい。それだけだ。ひょっとすると、本大会中に、チーム戦術変更して、(これまで散々時間があったにもかかわらず)急場で新たな試みをしなければならないかもしれない。

遠藤は、おそらく先発のはずだが、休ませた方がいいだろう。相当、無理をしている。そういう意味で言うと、中村憲剛は、良い休暇を得ているという見方が出来るかもしれない。栗原は、まあ、代表であろうと横浜であろうと、普通に可もなく不可もなく、こなすであろう。本来であれば、吉田あたりと競ってほしいところ。矢野、興梠あたりも、ゴールがほしいところであろう。しかし、矢野は、代表より所属チームの方を心配した方がいいのでは。

しかし、先日も書いたが、地球の裏側では、本田圭祐がスタンコビッチと相対している。こちらも個人による日本代表対セルビア代表だが、こちらの方が、長居の何倍も密度が濃く、むしろ、11人で対する日本代表チームの連中が(いったい、なにやっているのだろうという意味で)みすぼらしくも感じる。

試合は、(来日ご苦労様&ドラガンに会いに来ただけの)セルビアのモチベーション次第なところもあるが、普通に、日本が勝つであろう。もし、負けても、悲観することはない。すでに総悲観の中にいるのだから、これ以上、悲観しても、悲観にならない。もちろん、勝って、喜ぶつもりもない。本田圭祐がスタンコビッチに勝てば、望外の喜びではあるが。





*過去記事を読んだものとして、端折っている部分がございます。