「ハンカチ世代」と「プラチナ世代」

       
 

先日のプロ野球のドラフト会議だが、第一回希望選択で、最初のオリックス、そして、横浜、ロッテ、広島と来て、まだ、菊池 雄星の名前はなかった。菊池本人もまさかと思ったかはともかく、五番目の西武でようやく菊池 雄星の名前が挙がった。このとき、「なんだ、じゃ、西武に決まり?」。と、冗談半分で思ったが、結果、そうなった。(ヤクルトあたり引きそうな予感がしてたが)

マチュア(社会人、高校野球)とプロ野球が完全隔離の背景もあるためか、プロ野球は、ドラフト会議でアマチュアからの引継ぎを行い、指名して各選手の行き先を決める。今年のドラフトは不作のせいか菊池 雄星一色だったが、来年は「ハンカチ世代」である。人気、実力ともにハイパフォーマンスの斉藤を本丸に、斉藤と同大学の大石、福井、法大の加賀美、中大の沢村、PL学園の吉川や勧野、智弁和歌山の西川と豊作である。すでにプロで活躍する楽天の田中含め、彼らが今後の日本プロ野球の一大勢力になるポテンシャルを秘めているであろう。

今、行われているU-17日本代表も、「プラチナ世代」と呼ばれている。U-13で世界制覇し、宇佐美を筆頭とするタレント性から、ゴールデンエイジに継ぐ者として、そう呼ばれているが、ここのところ、ぱっとした世代、結果を出す世代が居ないから、メディア用に、やや誇張されている感もなくはない。もちろん、「ハンカチ世代」と「プラチナ世代」を比較するつもりもない。

これから数時間後、U-17日本代表はメキシコとの試合をする。日本は勝てば、グループリーグ3位確定で、ブラジルがスイスに負ければ、日本の2位という目も可能性としてあるが、そうなる確率は、0.00001%以下であろう。フル代表の岡田監督がいうW杯ベスト4より可能性は低い。メキシコに勝ち、3位で他組の結果次第というところが現実的な可能性だが、日本がメキシコに勝つのも難しい。つくづく日本は入った組が悪すぎた。運がなかった。

しかし、U-17日本代表の3連敗濃厚にもかかわらず、わざわざ起きて生観戦しようとしている自分もよくわからない。(フル代表だったら、たぶん、見ない)。勝って欲しいという以前に、強豪メキシコにどう組むのか。勝つしかないという方向性が、日本に、どのように作用するのか。前の二試合同様、何点とって、何失点するか。宇佐美が中二日という過密日程&海外3試合という環境でどのようなパフォーマンスをするか。勝利度外視で角度を変えれば、見る視点はいくらでもある。ただ、ここで、日本の気持ちが切れて、まるで何もさせてもらえなかったとなると、致命傷だ。ただ、むざむざと3連敗するのか。負け方次第というところだ。

日本も、そこそろ、本物の~世代という世代が出てこないと、ますます均一化に拍車がかかるであろう。(本当は柏木世代というのが今あるのだが…)