W杯欧州最終予選。さて、落ちるのはポルトガルかスウェーデンか

    
      

いよいよ、国際Aマッチデーの10日、14日を迎え、各大陸のW杯最終予選もプレーオフを残して、ほぼケリがつく。(FIFAのチケット動向も前半の最終局面へ)。注目は欧州最終予選の1組と6組、そして、南米予選のアルゼンチンの行方だ。

まず、欧州最終予選1組。W杯本大会出場出来る強国3ヶ国(ポルトガルスウェーデンデンマーク)に対して、枠は1.5枠しかない。本当に弱いなら敗退もやむなしだが、ここでポルトガルスウェーデンが落ちるのは、もったいない。自力のないポルトガルはホーム2連勝必須で、スウェーデンデンマーク戦の結果待ちである。もちろん、ポルトガルプレーオフのチャンスはあるものの、スウェーデンがみすみす自力プレーオフを逃すとも考えにくい。この三カ国(のいずれか)は、再びユーロ2012年大会でも顔を合わせるのでは。

デンマーク  5勝3分0敗 勝ち点18
スウェーデン 4勝3分1敗 勝ち点15
ポルトガル  3勝4分1敗 勝ち点13
ハンガリー  4勝1分3敗 勝ち点13

一番ウケるサプライズは、スウェーデンポルトガルともに敗退して、ハンガリープレーオフに回る展開。


6組も、イングランドクロアチアの首に十字架を掛けている。ユーロ2008を逃した怨念か。もし、イングランドウクライナに(わざと)負ければ、クロアチアのW杯出場はなくなる。EURO2008本大会で、90分の試合では一つも負けなかった(黄金世代を迎える)クロアチアが出場できないことに。モドリッチの怪我は、はやり、大きすぎたか。

イングランド 8勝0分0敗 勝ち点24 【出場確定済】
クロアチア  5勝2分2敗 勝ち点17
ウクライナ  4勝3分1敗 勝ち点15



もちろん、それだけW杯の出場が厳しければ、W杯の価値が上がるのもわかるが、それ以前に大陸間で枠の差がありすぎる。これを仕方ないと開き直る人も居るであろう。だが、すくなくとも、クロアチアポルトガルスウェーデンがアジアの出場国より弱いということはない。強国が凌ぎを削るから面白いという要素はファーストプライオリティだ。たとえば、98年大会の決勝トーナメントのように、イングランドがアルゼンチンに敗れ、アルゼンチンがオランダに敗れ、オランダがブラジルに敗れ、ブラジルがフランスに敗れる。つまるところ、強国同士が凌ぎを削って戦うから、ワールドカップという訴求力・本質がそこにある。

もちろん、強国だけでなく、門徒を広げる、参加する事に意義があるという教育的・弱者視点も否定はしない。W杯でアンゴラ対イラン、チュニジアサウジアラビアなんていうカードも、グループリーグで数試合あるくらいならいいが、多すぎても困る(そういうのを楽しむなら、各国の国王杯の方が面白い)。それは他でやってくれといいたい。(そういう観点からすると、かってのように日本が出場できなくなることも含まれる)


アルゼンチンも『実は本当にヤバイ、アルゼンチン代表は』で書いてるように、今回、プレーオフに回る可能性はある。まあ、こちらは、苦戦する要因を協会が自ら作ったわけで、自業自得ではある。ただ、もし、アルゼンチンが出場できなかったら、世界のニュースを駆け回るであろう。マラドーナは予選終了後に進退を出すというが、それでは遅い気もする。

06年も、ウルグアイデンマークカメルーンは出場していない。古豪ルーマニアハンガリーブルガリア、ベルギーなども低迷中だ。私が言いたいことは、出られる実力のある国、日本より格上の国は、普通に出てきてもらいたい。今回は、(サポーターが最高の)アイルランドプレーオフのチャンスがあるので、注目だ。