菊地直哉の逮捕について3

問題の結論はクロ。そして、菊地の順風満帆なサッカー人生はほぼ終ったといっていいであろう。
契約すれすれの無名選手や10代の若者ならまだしも、もはやレギュラークラスにある選手の解雇は、一度、上り詰めているだけに、そのリターンは厳しくなる。海外移籍も選択肢、可能性として残るが、本人の意思が相当強く無い限り、難しいといえる。

磐田が菊地解雇 クラブ幹部処分も
 サッカーのJリーグ1部(J1)磐田は29日、静岡県青少年環境整備条例違反(淫行)の疑いで逮捕され、起訴猶予処分となった菊地直哉選手(22)を同日付で解雇したと発表した。
 これを受け、Jリーグは同日に裁定委員会を開き、磐田に対して500万円の制裁金を科し、青少年健全育成のための啓発活動実施を命じることを決めた。磐田は菊地元選手に対する半月分の報酬に当たる制裁金と、右近弘社長の20%減俸6カ月などクラブ幹部の処分も発表した。同社長は「二度とこのような不祥事を起こさぬよう、教育・管理体制を徹底する」と話した。一方で右近社長は「22歳でサッカー人生をあきらめるのは残念」として、菊地元選手の更生の道を探るため、臨時職員などの形で採用する可能性も示した。今後は日本サッカー協会で菊地元選手の資格停止処分などが検討される。

やはりというか、バッサリときた。
難しい判断であることは間違いないが、役員の辞任は無く、選手の切捨てという決定は、個より組織優先の、いわゆるビジネスライクに徹した磐田の判断であるといえよう。今後は日本サッカー協会で菊地元選手の資格停止処分などが検討されるが、磐田の判断に追随する形で、きっと、これもバッサリ来るであろう。われわれの一般社会では、普通に当たり前の結果として捉えられるといえるので、当然といえば当然である。

磐田は、菊地を臨時職員として雇用する可能性を示唆している。過去に福岡がやったやり方(のちに選手として復帰する)を踏襲するスタンスのようだが、この磐田の姿勢は評価する一方で、おそらく、いつかどこかで菊地がサッカーをする機会がかろうじて残っても、選手として脂の乗る20代半ばを失った以上、菊地が大きく輝く時は難しい。そして、今回、菊地の名前を初めて知った者が、彼の実力や能力を知らず、そのまま事件だけを知識に定着していくことが、なにより残念でならない。事実上、わたしが期待していた真の菊地は、もう、二度と返っては来ない。