AFCチャンピオンズリーグ2007決勝ステージ組合せが決まったが…

まるで浦和はミランか。実力でなく、くじ運の良さである。そして、なかなか調子の上がらないところも似ている。ミランは06-07チャンピオンズリーグで準決勝のマンチェスターユナイテッドと当たるまでは、さほどの強敵とは当たらなかった。AEKアテネ、リールといった楽なグループリーグにR16ではセルティック、準々決勝ではミランより調子落ちのバイエルン・ミュンヘンが相手だった。正直、いまだにミランが今季のチャンピオンズリーグを制したのが信じられないくらいだが、すくなくとも、敗退した強豪クラブの中にはミランより上のクラブはいたはずだ。

浦和もまた、ACLのグループリーグでは苦戦したが、先日、A3で敗戦した上海申花とは同じグループだったにもかかわらず、上海の(合併騒ぎのためによる)グループリーグ最下位という幸運にも恵まれた。ゼロックススーパーカップで大阪に大敗して以来、あいかわらず調子が上がらない。そして、なぜかJリーグでは2位でいられる幸運。

浦和とミラン、どこか両者は似ているようで、AFCチャンピオンズリーグ決勝ステージの組合せにおける、くじ運もどうかと思えば、浦和には願ったりのドローになった。


A セパハン(イラン) 対 川崎フロンターレ(日本)
B 浦和レッズ(日本) 対 全北現代(韓国)
C アルワハダ (UAE) 対 アル・ヒラル (サウジアラビア)
D 城南一和(韓国) 対 アルカラマ(シリア)

【準々決勝】
第1戦:9月19日(水)
第2戦:9月26日(水)
※左側が第1戦ホーム

【準決勝】
第1戦:10月3日(水) 第2戦:10月24日(水)
AとCの勝者
BとDの勝者

【決勝】
 第1戦:11月7日(水) 第2戦:11月14日(水)

ナビスコACL決勝進出となると、11月3日のナビスコ決勝が邪魔。(J日程をなんとかなさい。)
★中東相手ならば、決勝の時期は寒い方がいい。
★川崎と浦和の対戦は決勝のみとなった。

正直、相手が中東のクラブでなくてよかったと思う反面、前回優勝クラブは嫌だな。といった気持ちのぶつかり合いが止むことは無い。とはいえ、遠征に時間と距離のある中東へ行かないで済む。また、A3で現代より強いクラブと戦い、その感触を肌で得ている。どちらかといえば、ラッキーなのかもしれない。

いまだKリーグ制覇の無い全北現代の強みは、去年、ACLを戦い、勝ち抜いて優勝したという結果、自信、ノウハウである。その辺の経験値に左右される展開に持ち込まれたら、浦和は厳しいであろう。ただし、相手としては先日対戦したA3の3クラブと差は無い。十分に勝ち負けを計算できる相手であるはずだ。情報も入手しやすいし、なによりヒュンダイ自動車三菱自動車の戦いにも置き換えられる。

決勝ステージにおける浦和のベストのシナリオは、全北現代を撃破し、次に城南を撃破し、決勝で川崎と・・・というのが第一希望。中東に一度も行かずに制覇したら、それは「運」以外の何物でもないであろう。欧州で起こったミランの強運がアジアでも見られたら嬉しいが。


一方、川崎はイランのセパハンが相手で、勝ち上がった次もUAEのアルワハダサウジアラビアアル・ヒラルと、組み合わせでは完全に裏目といえよう。長距離遠征で相当なハンデを強いられるばかりか、Jリーグの日程も帰国後アウェイと最悪である。この辺はJリーグがもっと厚遇策を考えた方が良い。また、遠征前週には日本代表のスイス遠征まである。中村憲剛になにかあったら、かなり不味いことにもなる。だが、このような過酷な戦いの中、もし、川崎が決勝に勝ち上がってきたら、夏の川崎とはまるで違う、一回り大きくなったニューフロンターレになっていることは(無責任にも)わたしが保証しておく。怪我で離脱していたフランシスマールも戻ってくる。川崎の敵は相手よりも、過酷な環境とノウハウが未経験であること。それを克服し、彼らの力を普通に出せれば、十分にチャンスはあると見ている。まずは情報収集からであろう。


他では城南一和(韓国)と前回準優勝のアルカラマ(シリア)の試合も興味はある。
川崎にも浦和にも言えるが、やはり、アウェイゴールの重要性は、経験しないことには分からないであろう。この辺は日本のクラブはハンデになる。すくなくとも正々堂々と戦うことが美徳とされる国でアウェイゴール・ルールはあまり微笑まない。


*年末のクラブ世界選手権でミラン対ボカの再戦ほぼ確定か?そうなる運命か?来い~。
前回、テベスがいたが、リケルメ見れちゃうのはラッキー!(な~んてミーハーなことを言っちゃったりする)