EURO2008チケット戦線 今後の展開について

意外か、当然か。まあ、どちらでもあるが、過去に比べ、今回のチケット争奪戦は段上げで競争率が厳しいようだ。幸運にも当たった方はおめでとう。UEFA、欧州の各国サッカー協会などやスポンサーがらみのコネを使わない限り、一般販売で当たる方がラッキーであり、外れた方はなにも気落ちする必要は無い。本気で行く予定の方は、チケットよりも、宿泊や交通ルートを心配した方がいい。

チケット戦線が厳しい理由はいくつかある。

・欧州の大会が以前にもまして市場でクローズアップされていること(業者の介入も含む)
・共催のためにチケットの放流量が絞られてしまうこと(次回もそう)
・スタジアム(の箱)が小さすぎるため、座席は少ない。当然、チケットもすくない。
・在庫にならないチケットをUEFAが20%ほど在庫にしてしまう。(売り出されない=空席発生)

尚、決勝のチケットはこの一次販売で当たらないと、かなり厳しいであろう。決勝のチケットが人気があるのはもちろんだが、それ以上に市場へ一般販売に回す数がほかの試合に比べると極端に少ないため、かなり品薄になる。その他の試合は、復活などの「調整」でふいをついて売られるであろう。むしろ、大会後の現地での当日売りも出る可能性もある。また、FMTのからみで、イングランドなどの人気国&優勝候補が早期敗退すると、当日分がすこし出るかもしれない。


現地へ行く観戦者もそれぞれである。人気カードが見たい人、雰囲気を味わいたい人、決勝だけ見たい人、好きな選手を見たい人・・・etc。だが、大雑把に分けると、

①「チケットがあるから行く人」
②「チケットがなくても行く人」

の二つに分かれる。現地ではPVやファンゾーンが設けられ、サポーターと交流する機会は多く、試合よりも大会の雰囲気そのものを味わいたい人は後者の②に多い(わたしがそうだ)。そういう方はグループリーグの試合がお勧めである。出場してない国のサポもいて、本当のフットボール文化に触れられるであろう。だが、決勝トーナメントに入ると、サポーター密度が極端に減り、ノックアウトラウンドのため勝ち組負け組の雰囲気が出てしまい、すこし大会熱に水をさすのは考慮に入れた方がいい。

①は、純粋に試合を楽しみたい人が多い。こういった方は決勝トーナメントがいいだろう。とくに仕事などで多く日程を取れない人はそうである。また、バーゼル、ウィーン以外の弾丸観戦はかなりきついと想定しておいたほうがいい。忘れてならないのは、決勝トーナメントは対戦カードが決まっていないため、必ずしも最高のカードになる保証は無い。前回大会がそうだったように、幻想や思い込みはしないほうがいいだろう。


また、スイス、オーストリアの観光はメインには並べず、「ついで」感覚がいい。本気で本格的に観光をしたいのならば、オフの安い季節にゆっくりと観光した方がいいだろう。大会中はサポでやかましくて、ゴミも出て、街は汚れ、とてもではないがスイス、オーストリアの本来の情緒はかき消される。観戦に来て、日中は時間が空いたから観光に行こうか程度の感覚の方がいいであろう。


さて、6月1日からの二次販売は中止だが、中止の予定は変わらないであろう。だが、過信は禁物である。二次販売がなくなったことで入口がなくなり、復活は年末から年明け、そして、(ねらい目の)大会直前にまとめて行われるものと推測できる。どれだけ放出されるかわからないが、まったくないことはない。記者席の縮小分やスポンサーの余りは必ず出る。販売の建前上、先着順とあるが、先着ではないから、最後まで粘った者勝ちになるのは、皆もドイツワールドカップのチケット戦線で経験済であろう。また、くれぐれも完売はない。完売ではなく、「販売の一時停止」である。安易に完売と認めないほうがいい。

また、外資ブローカーなどで高額チケットを買うのは、個々の判断だが、煽られて高値掴みしないように注意が必要。また、チケット未着などのリスクがあることも忘れてはならない。彼らとて、人海戦術と資金があるだけで、われわれと立場は変わらないのである。決勝トーナメント、イングランド、オランダなどのよほどの人気カードで無い限り、現地では定価から、高くても2倍くらいではないだろうか。(推定)

根本的にユーロは日本代表が参加して無いから(当然)、日本が無様に負けてどーんと落ち込むことが無いから、ユーロは何も心配せずに心の底から楽しめる。