そして、今日、浦和が優勝した日になった。

現在、プロ野球において、楽天イーグルスが日本一になる日を想像するのは難しいだろう。
いつか優勝する日はあっても、それがいつになるのかわからない。
本当にいつか優勝があるのだろうかと疑ってもやぶさかではない。

浦和にもそんな時代があった。
最下位低迷、屈辱の2部降格。8連勝して、福田が「負けないよ」といった途端に8連敗、シジマールに土下座させたサポーター、エメの造反、等々の歴史を経て、今日、晴れて(年間)優勝をしたが、わたしからみると意外と早く優勝が来たというのが正直なところである。

とにかく、今日、浦和が優勝した日になった。

さて、試合だが、予想外に浦和は落ち着いていた。前節の東京戦のようなぎこちなさもなくなり、むしろ逆にG大阪の方が緊張していたくらいだった。G大阪が先制しても、かっての浦和だったら、このまま崩れていくのだが、今日の浦和に動揺は無かった。攻守の切り替えは早く、サボっている選手はいなかった。そして、ポンテが同点弾を決めた時点で勝負ありだった。試合にはG大阪が勝つかもしれないが、これでG大阪の優勝はなくなったと思った。

また、前半最後にG大阪に連続4本のコーナーキックがあったが、あそこが勝負の分岐点だった。勝ってハーフタイムに入りたいG大阪には、あそこで点を取れなかったのが痛かっただろう。そして、直後のワシントンの逆転弾はG大阪にとってギロチンに等しかった。

この日、ワシントンが2ゴールしたが、今日の浦和のMVPは全員だろう。全員が自分の役割をこなしていた。そして、ホームの雰囲気をいつも以上に作ったスタジアムのサポーターか。逆に今日のG大阪のA級戦犯シジクレイだろう。ピッチに脚を取られてすべりまくり、あげく2失点に絡んでしまった。
後半、遠藤を出して雰囲気はすこし変わったが、遠藤を出さざるを得ない台所事情がG大阪の苦しさを象徴していた。幡戸は先発より、交代カードの方が浦和には怖かったのでは。後半から中山が出てきても怖くは無かった。

今年、優勝したおかげで、来季の浦和のユニフォームには、(年間)優勝した証となる大きな★印が、またひとつ刻まれる。もうこれで、ライバルサポから「優勝したことないくせに」と言われずに済む。とはいえ、巨人やヤンキースのようなフロント主導の優勝を義務付けるクラブであってはならないと思う。あくまでサポーターが中心にいて、サポーターが納得する戦いをするクラブでなければならない。

そうそう、サムライ・マリッチも遠くの地で浦和優勝を喜んでいるだろう。